2014年1月25日土曜日
火星が白く輝く世界
もし火星が地球なみのサイズで海を持ち、水の作用で火山噴火を持続できて、プレートテクトニクスがある星になっていたら。
∧∧
( ‥)まったく違う世界ですよね
例えば太陽系最大の火山
オリンポス山なんて
ないでしょう?
(‥ )あんなばかでかいもの
地球のマントルが
支えられるわけが
ないものなあ
流れちゃうよね
その代わり、地球と同様にヒマラヤのような巨大な褶曲山脈があるんだろう。
∧∧
(‥ )海と大気があるから
\‐ 青く見えるだけじゃなくて
表面積が大きいから
ずっと明るく見えるの
でしょうね
(‥ )地球なみだったら
今の火星に対して
直径がおよそ2倍だよね
表面積は4倍だな
∧∧
( ‥)火星の砂漠と違って
雲や大気がある分、
光の反射率も
高まるのでは?
( ‥)光度って1等級上がると
‐□ 2.5倍だよね
表面積4倍で、
反射率がさらに上がるなら
火星の光度は
1〜2等級弱上がるわけか
現実の火星は最大光度が-2.8等。これが2等上がれば-4.8等。現実世界で一番明るい惑星、金星の最大光度は-4.3等。
∧∧
( ‥)つまり、地球のような火星は
最接近時には
最大光度の金星に匹敵する
明るさを誇り、
夜空で輝くということに
(‥ )金星よりも遠いのに
そうなるかな?
と思ったけども、
金星の最大光度って、
あれが内惑星である関係上
地球から見ると半月や
三日月の時に起きている
わけであって、
満月じゃないんだよね
外惑星で絶えず満月状態で見える”地球サイズの火星”はそりゃあ明るいだろう。特に最接近の時となればなおさらだ。
∧∧
(‥ )色はブルーなんでしょうけど
\‐ もしも火星が氷河期に
入っていたら、
もっと見物でしょうね
(‥ )地球より遠いわけだろ?
地球よりも氷河期が
厳しそうだよね
例えば地球は、ここ6億年ばかし全球凍結、すなわち極地だけでなく、赤道付近、あるいは赤道まで完全に氷に覆われる事変には見舞われてはいない。
∧∧
( ‥)でも、火星では何度か
起こるかもしれない
(‥ )真っ白で凍り付いた
火星だったら、
明るく輝くだろうね
夜空に燦然と輝く
白い巨星だ。
しかもかなりな速度で
動くわけだろう?
人類の神話体系も
占星術も
違っただろうな。
あるいは赤道付近が凍らずに残っていたら、望遠鏡で覗くと、青いバンドをしめているように見えたのだろう。
∧∧
(‥ )でもさすがに陸上動物は
\‐ 全滅ですかね
(‥ )今の南極みたいに
アザラシやペンギン、海鳥
のような、陸上由来だけど
実質的には海洋動物に
なった動物群や
一部の氷に覆われていない
土地に昆虫やコケ、
ごくわずかな矮小化した
維管束植物が残るだけ
なんじゃないかな
しかし、星が生きている限り、マントルに水が供給されて火山が噴火する限り、全球凍結はいつか終わる。
∧∧
( ‥)火山噴火による二酸化炭素
それと温室効果の発動で
一気に温度が上昇、
今度は暑い惑星になる
(‥ )生き残った陸上動植物は
全滅するか
あるいは、寒冷な気候が
残る極へ移動していくの
だろうね。
そうして今度は暑さに適応しながら、氷の下から現れた大陸へと再度上陸していくんだろう。
∧∧
( ‥)1000万年もあれば
生き残りの維管束植物から
樹木が進化して、
森が生い茂っているでしょうね
(‥ )南極だと昆虫は
ユスリカとかトビムシとか
そういうのだけだけど、
そういう生き残りから
陸上動物相が再構築される
わけだな
あるいは海洋にすんでいる
ヨコエビとかカニのような
節足動物が上陸して
くるのだろうね
もちろん、昆虫とか節足動物が増えれば、ペンギンのような海洋動物も陸上で暮らすようになるのだろう。海鳥だって、飛ぶ事をやめた種族が出現するかもしれない。
∧∧
(‥ )充分な餌があればアザラシも
\‐ 陸上動物へと進化するのじゃ
ないですかね?
(‥ )イモムシみたいにへこへこ
這い回る動物から
再スタートを
切るのだろうな
ウサギみたいに飛び跳ねる
肉食獣がいたり、
大型化した飛べない鳥が
それと戦ってたり
するんだろうね
どっちが勝つのかなあ
もちろん、こういう空想上の火星に脊椎動物がいるわけがないが、お話を膨らませると、こういう感じになるんだろう。
そしてこういう想像からふと気がついたことがある。
∧∧
( ‥)もし、全球凍結の火星が
あったら...むしろ植民するには
好都合だったかもしれませね
(‥ )かつての光合成の
産物である酸素が
残っていて、
陸上動物はおらず
場合によっては南極の
ドライバレーのように
ほぼ無菌状態ですらある
入植するには良い感じ
だよね
もしも完全な凍結をまぬがれていて、赤道だけに海があったら、人類にとっては比較的汚染が少ない環境で異星の動植物を眺める機会があったのだろう。
これはhilihiliのhilihili: 火星の農夫の続き