2013年10月18日金曜日
人類滅亡後のスチームパンク
もし、人類が絶滅して、別の生物が進化の階段を昇り、道具を作り、火を使用しても、しかし、金属の精錬ができなくて詰む。人類が掘り尽くしているから。
という意見をネットで見た
∧∧
( ‥)...金属資源はむしろ
都市遺跡に集中して
残っているのでは?
( ‥)と思ったら、
‐/ これは本来スレの
やり取りらしくて、
そう返した人もいた
みたいだね。
むしろ人類が残した遺跡から取り放題。でも放射能という敵にさいなまれるだろう。
∧∧
( ‥)原発とかは解体されて
地下に埋められているから
都市遺跡の金属資源採掘とは
関係ないんじゃないですか?
( ‥)高レベル放射性廃棄物の
‐□ 廃棄をどうするのか?
という問題はあまり
認識されていないのな。
日本には高レベル放射性廃棄物を捨てる場所なんかない、とよく言われるのも、そのひとつだろう(*実は可能)。
ともあれ、
∧∧
( ‥)ともあれ、あれですね
人類滅亡後、金属資源は
酸化して、
(‥ )つまり錆びて崩れ、
水に溶けて流れて
どっかに再堆積するの
だろうな。
コンクリートは水に少しずつ溶けて流れて消える。プラスチックはどうなるか分からない。太陽にさらされると紫外線とかで破壊されて壊れていくけども、地下に埋没したら消えるかもしれないし、あるいは
∧∧
( ‥)なんか僕らがまだ知らない
ような作用でむしろ
頑強な何かになって
残るのかも知れない。
( ‥)植物の樹脂の成分が
‐□ 固く結びついて琥珀になる
なんて普通は思わない
ようにね。
どっちにしろ、人類滅亡後、数十万、数百万、数千万年がたったら、都市の原型は何も残っていないだろう。溶けて流れて、腐食に強いほんのわずかな残骸と、浸食に取り残された遺構が堆積物中に残るのみ。
∧∧
( ‥)でも溶けて流れた金属は
化学的条件の折り合いがつく
場所で二次的に鉱床を
作っているだろう。
(‥ )どこにたまるのだろうね?
例えば鉄はどうなっているだろう? 単純に静かな水底に堆積した錆、つまり酸化鉄の姿をとっているのか? あるいはさらに移動して、あるいは還元的な条件、ヘドロのたまったかつての東京湾の底に黄鉄鉱の形になって残っているのか?
∧∧
( ‥)次の知的生物は、そこを
掘るのでしょうね
次の知的生物が進化する
までにかかる
タイムスケール次第ですけど
地殻変動で鉱床が露出して
いる場所もあるかも
( ‥)むしろ、石油が枯渇して
‐□ いることが痛いかもな
ある人が言った。現代文明は白亜紀が無かったら存在しなかった。
∧∧
( ‥)白亜紀に海洋底の拡大速度が
上昇して、海底、さらに海面が
上がって、大陸性地殻の
かなりの部分が水没する
(‥ )そこに長い時間かかって
堆積した植物プランクトン
それが埋没した状態で
出来たのが石油だ。
植物は太陽エネルギーを用いて、水と二酸化炭素という安定な物質を、酸素と有機物という、化学的に不安定なものに変える。
これは太陽エネルギーを化学エネルギーに変えることと同じ。
つまり何百万年、何千万年もかけて堆積し、蓄積された石油は太陽エネルギーに他ならない。
∧∧
(‥ )それを文字通り、湯水のごとく
\‐ 使って燃やして、
そうして現代文明は
成り立っているのですよね
(‥ )石油は必ずしも白亜紀だけの
ものじゃないけど、
白亜紀がなかったら
僕らの文明は
石炭止まりだった
という指摘は
正しいだろうな
つまり、SF的に言うと、白亜紀がなかった時空では人類文明はスチームパンクで終わっていた、ということになる。
*スチームパンク。ネットや電脳の出現を見越した、石油と電力の先にある未来を想像したSF、サイバーパンクとは対照的に、産業革命に成功したビクトリア朝大英帝国のまま、石炭と蒸気機関による文明が発展したら、という世界を描いたSF、それがスチームパンクと言えば良いか。蒸気機関で動くバベッジの巨大階差エンジンが大演算を行う異様な平行世界。
**蒸気機関は熱効率が悪いし、石炭を液化するとか、石油のような液体かつ揮発性の燃料を作り出して内燃機関に移行するとか、あるいは蒸気機関から核融合へ一気に移行するとか、そういう可能性はここでは考慮しない。
∧∧
(‥ )人類滅亡後の次の知的生物が
\‐ やむを得ず
スチームパンクしてたら
申し訳ない状態ですね
(‥ )石炭は白亜紀と関係なく
新生代のものもあるし
蒸気機関までは
成立するよね
発電は出来るから
電車とかは
あるだろうな。
でも、船は蒸気船かな、
飛行機は辛いだろうなあ
揮発性燃料を作って
運用するにしても、
手間がかかるし、運賃が
高いから庶民の足では
ないんだろうね。
ロケットで月までいって人類の足跡を見つけているのに、ヒッグス粒子の発見は蒸気機関の電力で動かした粒子加速器で行われ、電車が走る空を飛行船が舞い、海を蒸気船がゆく世界。