2013年8月7日水曜日
それは理解というよりも、むしろファンタジーではないか?
16世紀から17世紀に地球が太陽の周りを回っていることが発見された。それで聖書が間違いだらけであることが分かってしまい、人々は科学理論を探求するようになった。
ごめん、なに言ってるか分からん。
∧∧
( ‥)文章としては
理解できるでしょ?
17世紀に
天動説から地動説へ
パラダイムシフトが起きた
聖書の間違いが判明し
科学の時代が始まった、
まあ、そういう理解を
私はしています、という
宣言ですよね。
( ‥)地動説は2000年前から
‐□ あったから、
せめて再発見と言うべき
だろうし、
地動説と天動説は
数学的には等価だし、
そのことすら古代から
知られていたみたいだし、
それに、
地動説が正しいから
聖書が間違いだ、とは
ならないんだよね。
神はヨシュアのために太陽の歩みを止めた。
∧∧
( ‥)地球の自転を止めたのか
太陽の公転を止めたのか
それについて聖書が明言
しているわけではない。
天動説でも地動説でも
聖書は成り立つ。
(‥ )ルターはこれに
気づかなかったらしい。
残念な話だな。
だが地動説がいわば
1000年以上の時を
越えて復活した時、
カトリックの人々はこれに
気づいたみたいだよね。
まあ、そりゃあ気づくよな。教会と言えば当時の知識人をそろえている組織なわけだから、こういうことに気づかないわけがない。トマス・アクイナスとかがいた教会だ。いくら教会が堕落しただの、だからこその宗教改革だの、スコラ哲学は自ら自壊したと言われたとしても、それでもなお、人はそろっているだろう。
∧∧
(‥ )ガリレオさんはかなり
\‐ 科学原理主義っぽく見えて
実はアリストテレス主義者
である部分もあり、
かつまた科学的を
おかしく追求しすぎて
理論で大失敗した人でも
あるみたいですよね
(‥ )それが致命傷だった
らしいんだよね。
その一方で、ケプラーは星占いと神秘主義とプラトン主義とキリスト教と神と三位一体で、だが、ここからケプラーの法則を発見し、ニュートンに至っては近代科学の祖であるとは名ばかりで、実際には錬金術師で三位一体を否定する異端の神学者で、彼の宇宙は神そのものだったという歴史的な事実。
聖書と科学理論が分離するのはごく最近の話である。
∧∧
( ‥)聖書を最終破壊したのは
(‥ )ダーウィンなんだよな
でも、これが起きたのは
ケプラーやニュートンより
ずっと後、19世紀の話
なんだよね。
それを踏まえるに、冒頭の言及は実際の歴史からかけ離れて過ぎている。たぶん、理解というよりはファンタジーに近いのではないか?
ついでにいうと、天動説と地動説の最大の違いは、地球が宇宙の中心か? 太陽が中心か? では実はないよな。
*2つの理論は数学的に変換できるのだから、地球が中心か太陽が中心か、それ自体は直接、理論の比較にはならないし、事実、重大な相違点はそこではなかった、という意味。