2013年6月19日水曜日
分からない老人に徒党を組ませてはいけない
ぱああああああ
∧∧
( ‥)何? この効果音?
(‥ )いや、飯を食ったら
天啓に打たれるがごとく
頭の視界が広まりまして
∧∧
( ‥)...またか*
( ‥)脳ってエネルギーを
大量消費するよねえ
さて、
(‥ )ボカロ小説?
∧∧
(‥ )初音ミクさんとかボーカロイド
\– で歌われ、広まった歌詞を
もとにした小説みたいです
(‥ )...ああ、司書の人が言ってた
「歌詞を小説にした小説」か
固有名詞があるんだ
∧∧
(‥ )そりゃあるでしょう。
\– そしてこれを悪く言う人も
いるみたいですね。
(‥ )さっきも言ったけども*
他人の趣味を
ユニーク、と言うのは
ともかく、
おかしい、と否定するのは
老いの兆候。凶兆だよね。
∧∧
(‥ )さっきの司書の人も肯定は
\– していませんでしたよ
(‥ )でもだからといって
そういう本を図書館から
排除しようと
してはいなかったろ?
司書の人からすればそれはスナック菓子のようなものなので、隣に、”自分にはリンゴだと思える小説や本”を置いている、という対応。
もちろん、子供、若者は当然、スナック菓子(とされるもの)を食べるわけだけど。
∧∧
( ‥)あなたラノベもボカロ小説も
否定はしないと?
(‥ )否定はしないな。
いや
否定しているのかも
しれんけども、
特に否定はしない。
源氏物語も夏目漱石もサスペンスもSFもホラーも純文学も私小説もラノベもボカロ小説も、全部同じカテゴリーだ。
それらは論文ではない。読む必要がない。
これは否定ではあるだろうけども、積極的な否定ではないし、ましてや規制でもない。
∧∧
( ‥)でもさ、19世紀の
イギリスを知るために
ディケンズの小説を読んだ
ことがあるでしょう?
( ‥)いや、読んだ、というか
読めなかったのだよね。
訳の問題なのか、あるいはイギリス小説の言い回しの問題なのか、あるいは19世紀という時代の問題なのか、あるいは登場人物の異質さが原因なのか、そもそもディケンズという人の作風なのか、あるいは自分が根源的におかしいのか、とにかく、どうにも読めない。
(‥ )脳だけでなく、体中の
神経が。「訳分からん」
と言い立てる感じ。
すべての単語、
すべての表現、
登場人物の一挙手一投足
何もかもが理解不能。
これは仕事だ、
これは仕事だ、
そう自分に言い聞かせても
読めないんだ。
どうにもならん。
∧∧
( ‥)夏目漱石もあなた
読めなかったよね?
人と異なる概念を持つだろうネコが、私はネコです、とは言わないだろう。
私なる人物は、Kなる友人が自殺した理由を申し述べている。しかし、これは遺書としてはあまりに長すぎる。Kという人物はただの妄想で、どこにもいなかったのではないか? これは遺書などではなく、単なる妄想ではないのか? という疑惑。
*確かにメタな話をすれば「こころ」は小説ではある。しかし設定にあまりに違和感があるので、妄想の話だとしか思えない。
∧∧
( ‥)でも? 否定はしない?
(‥ )分からねえから
否定するぞ。
これこそ
アウトだべさ。
他人の趣味やエロが理解できないから否定する。それはいかん。それは老いだ。
分からない、これ自体はただの事実だ。
だが、分からないから否定しよう、規制しよう。それは死だ。生きたまま死んでいる。
「若者のこれって何よ?www」 そう感じてしまった時、自覚すべきなのだ。
ああ、そうか、自分はもはやゾンビになったのだ。動いているだけでとっくに死んでいるのだ。死んじゃったんだ俺... それを思い起こさないといけない。
( ‥)実際、それでいいなら
俺は夏目漱石も
ディケンズも
源氏物語も
純文学も水戸黄門も
抹殺するし、
それで
良いことになるしね
∧∧
( ‥)言い換えると、
分からない老人が徒党を
組むと、規制に走る。
だから危ないって
ことでしょうね。