2012年11月7日水曜日
魔法の時間が終わる
*の続き
∧∧
( ‥)あなたは中二病を患ったこと
あります?
(‥ )患ったというよりも、
現役のつもりだがな
∧∧
( ‥)魔法とか勇者の剣とか
言わないじゃん。
(‥ )人類抹殺をもくろんでる
だろ?
*イースター島では森林が破壊され、かつてはモアイ像を作れるような技術と生産力を持っていた人々も、それを維持できなくなった。これが地球規模で起これば条件次第で技術文明は維持困難となる。さらに条件次第では破壊された植生の中、人類という個体群を進化も出来ぬままに絶滅へ追い込めるかもしれない。その条件と、その条件を満たすための操作を探せ、という課題。
∧∧
( ‥)人類抹殺計画って中二病
なんですかね?
(‥ )少なくとも子供っぽい
だろ? おとぎの国、
メルヘンぽいよね。
ただ人類は、かつて個体数が非常に減った時期があったとも言う。それを踏まえればメルヘンどころではなく、植生破壊と技術、生産の基盤が破壊されたことによる絶滅の可能性は、リアル以外の何物でもない。
∧∧
(‥ )世間では魔法とかゲーム的な
\– 設定、アイテム、台詞、
キャラづけが中二病として
認識されるみたいですが。
(‥ )魔法かあ。あれさ、
調べるとがっかり
なんだよな。
∧∧
( ‥)中二病を患って調べた?
(‥ )ギリシャ神話は天体に
興味があれば知識として
入ってくるし、魔法と
錬金術は化学の祖先だろ?
調べるのはむしろ自然。
ただ、そこにあるのは象徴、儀式、隠喩、解釈、曲解、望みと夢であって
∧∧
( ‥)へにょへにょなのだと
( ‥)なんというかな、理系の
–□ 進化というのかな、それは
実験が必要ない数学が先行
次に観察が必要な天文学が
数世紀遅れてやってくるの
だけどもさ。
常識を越える必要がある物理学はさらにだいたい1400年ぐらい、操作が難しい化学、生物学に至っては1600年ぐらい遅れてやってくるわけで。
∧∧
( ‥)その途中のへにょへにょが
魔法なのだと。
(‥ )秘めたる教えとして個人が
ばらばらに実験する。
それを比喩や隠喩で、いわば
暗号化して本にする。
それを次の読者が解釈して
実験する。隠喩な本にする。
もうぐだぐだなのよな。
驚きの成果もあるが、大概、
自己満足と勘違いの
オンパレードさね。
ただ、最後の大魔法使いがニュートンであったのは、ありがたい話であるのかもしれない。
∧∧
(‥ )ニュートンさんの錬金術って
\– 少し毛色が違うかもですね
(‥ )最後の大錬金術師なわけで
装備が整っているのよな。
四大元素説と原子論が
一緒にいるような。神と
神秘と比喩と夢想と解釈と
合理性のありうべからざる
合金みたいなね。理解する
には難しいよね。
魔法は、最後の最後にその姿を確固として取り始め、しかしそこから化学になり、魔法は終わる。
∧∧
( ‥)そこが魔法の悲しさですね
(‥ )学校と日常がいやで魔法を
極めんとすると、それが
周期表になっちゃうんだ。
絶望的だよね。
そうねえ、言い換えるとニュートンは魔法の時間が終わる、その時の人なんだよね。
∧∧
( ‥)魔法の時間が終わる刻
それは曙でしょうか、
あるいは黄昏でしょうか?
(‥ )黄昏じゃね?
魔法という熱く秘められた想いの時は黄昏と共に終わり、大いなる科学の夜が始まる。