ふと3時すぎ頃、気づいて外に出ると、昼間降っていた雨は上がって空は晴れ渡り、月が見えていた。だが残念、もう沈みかかっている。
∧∧ スケッチするには低いですから
( ‥)
–( ‥)散歩にいくとしよう
長々とのびるうみへび座は頭が南中し、しし座は空高く駆け上がり、東の地平線には、登り始めたからす座とおとめ座のスピカが輝いていた。春の星座たちのお出ましである。
∧∧ 赤いアルクトゥールス
(‥ )
–( ‥)青いスピカ。
しし座の尻尾デネボラ
春の大三角の登場だ
そういえば土星と金星は今、おとめ座とてんびん座の境界あたりにいるのだったよな。帰り際、5時を回る頃、東の地平の上に輝く2つの惑星を見つける。
*☆
∧∧ あー2つ並んでますね
( ‥)
–( ‥)今、地球から見ると2つが
接近して見えるのだよね
腕を伸ばした時、
人差し指がつくる角度
よりも近いね。
角度にして1度以下。最接近は27日。まさに今だ。
望遠鏡で見ると東京方面の気流の乱れで惑星はゆらゆら揺れて形が分かりかねるほど。それでも金星ののっぺりした半月状の姿が、土星と、その輪まで含めた見かけの大きさに匹敵すること。金星が土星より圧倒的な輝きを放つその理由がよく分かる。
∧∧
( ‥)金色にぎらつく金星と
にぶく赤がね色に輝く土星
( ‥)なかなかいい感じだね
6時、2つの惑星は白み始めた東の空にかき消えていった。