2012年10月19日金曜日
白い馬は馬ではない
*の続き
∧∧
( ‥)論理的に物を考えるのが好き
だけど、論理が破綻している
そんな人たち
(‥ )大体な、勘違いによる
包含関係の破綻なんだよね
:白い馬=馬ではない。
:ゆえに白い馬は馬ではない
∧∧
( ‥)白い馬は確かに馬では
ないんですよね。
(‥ )馬と呼ばれる集合の中に
白い属性を持った馬がいる
それを白い馬という。
形式張った言い方をすれば
白い馬は馬の部分集合
なわけだ。
だから、白い馬≠馬、これは正しい。
∧∧
(‥ )問題は白い馬は馬ではない
\– という次ですね
(‥ )白い馬は馬の部分集合です
両者はイコールではありません
これがいつのまにか、
白い馬は馬という集合に
入りません、になってる。
上の言い様を対話形式に変えればこんな感じになる。
:馬の中には白い馬もいますよね
:お前は白い馬は馬ではないと言うのか!!
∧∧
( ‥)間抜けな話に聞こえますけども
(‥ )実はこれ、すごく多いの
だよな。
例えば
:人間なんて信じられない!
:じゃあ、お前の愚痴を聞いてるオレ様も信じられないのか!!
∧∧
(‥ )前半は主語の説明が省略
\– されているだけですよね
(‥ )これこれな目に会った
誰が僕を/私を騙そうと
しているか分からない
どうしたら良いだろうか?
(君は別だよ)
そんな内容だよね。
∧∧
(‥ )後半の人はバカ正直に、
\– 言葉通りの意味でしか
文章をとらえられない
人ですね
(‥ )言葉なんて定義のしようが
ないから、前後の文脈で
足りない部分を補う必要が
ある。そもそも人間の会話
能力ってそういうもの
だからな。
ただし、これが出来ない人、苦手な人もいる。
ああ、そういえばいたなあ。
ミクロラプトルという恐竜がいる。鳥に近い動物なので、前足が翼になっているのは、まあよしとしよう。訳が分からないのは後ろ足の甲の部分の骨、専門用語で言うと中足骨の部分から風切羽が生えていること。これを機能させるには、言ってみると足の裏を外に向ける必要がある。
∧∧
( ‥)問題は構造上、恐竜の後ろ足は
股割りが出来ない、ということ
ですね
(‥ )だから復元する人は
?と首をかしげるのだ。
中にはこんな奴もいた。
股割りできないから足を外に向けた復元は全部間違いだぴょん!!
これはこういう文章だ
:股割りができない
:ゆえに足を外に向けられない
∧∧
( ‥)だがしかし
(‥ )股割りができない=
足を外に向けられない
ではないのだよな。
どっちがどっちの部分集合であるのか、よーく考えてみよう。明らかに以上の言及は論理的に破綻している。
∧∧
(‥ )白い馬は馬なのだから
\– すべての馬は白い!!
(‥ )うん間違いだね。
*種明かしは、まあ、2、3年ばかし待て。というかおおむねな論文ならもうとっくの昔に出ている。ただ、実のところ答えはいつも皆が見ているものだったりする。