2020年7月4日土曜日
6歳が誤植を見つけたというニュースの背景には深刻な
6月28日のニュース。小学1年が学研の「恐竜最強王図」の誤植を発見。竜脚形類であるべきアルゼンチノサウルスが獣脚類と書かれていた間違い。
∧∧
(‥ )子供が気付くなんて凄い!
\− と言われているけど...
これ...編集能力の欠如だよね?
(‥ )これって
山梨県 横浜市
って書いてしまうぐらい
でかい誤植だからな
気づかなかったというのは
致命的な問題だよね
もちろん、誤植というのは必ずある。自分の例でも、編集と自分で何度も見返したはずなのに、センチとメートルが間違っていたという誤植を読者に指摘されたことがある。これも確か小学生だったはずだが。
∧∧
( ‥)でもよ
山梨県 横浜市に
匹敵するような誤植は
そんなレベルじゃないべ
( ‥)日本の地理図鑑で
−/ そういう間違いをしたら
大問題だからな
だのにそういう誤植を見逃した。しかも初版は2016年ですでに10刷しているという。その間、見直していなかった。そういうことがわかるだろう。
∧∧
( ‥)これは要するにだよ
(‥ )出版社が
編集能力を失っている
そういうことなんだよな
もちろん、編集能力の全てを失ったわけではない。もし失っていたらありとあらゆる誤植でいっぱいそのままで出版してしまうはずだ。
編集能力の喪失とは体力の低下のようなものだ。いきなり寝たきりになるのではなく、じょじょ、しかし確実に力を失う。その結果が少しずつ日常に現れてくる。そういうものだ。
∧∧
(‥ )テキストが飽和した今
\− 紙であれ電子であれ
文章の値打ちは下落し
出版社は経営が苦しく
大企業は賃下げもできないから
下請けに外注して
社員はその能力を失い
下請けも収入減で
能力を喪失していく...
(‥ )その結果がこれと
見るべきだろうな
企業は社員に食いつぶされ、社員は能力を失い、外注先も収入減でもはや能力を維持できない。そもそも正社員たちからして仕事と効率に押し込まれて、今、壊れ始めている。給料が保証された状態で利益を上げるには、社員に大量の仕事を強制するしかなくなる。だから下請けは収入減で壊れ、正社員はハードワークで壊れる。
それが現状だ。
6歳が誤植を見つけたという微笑ましいニュースの背景には、おそらく深刻な事態が潜んでいる。