2019年9月10日火曜日
人間的な組織は不安定さを加速させる
東西に支配領域を分けたローマ帝国は、やがて西が滅び、東だけが残った。
その東ローマ帝国は1453年に亡び去るまで、およそ90人の皇帝が在位した。その平均在位は12年余り。
∧∧
(‥ )でもこれ途中とちゅうで
\‐ 在位の長い人が入るから
そうなるだけで
大概はもっと短いよね
(‥ )6、7年とか
2、3年とか
1、2年とかな
現在の民主国家よりも
統治機関は
むしろ短いよね
そしてこの東ローマ帝国。クーデターが頻繁に起こる。そして廃位されたものは二度と皇帝になれないように、目をえぐられたり鼻をそがれたりした。
∧∧
(‥ )それでも皇帝になろうと
\‐ する者は後を絶たない
というか後を絶たないからこそ
クーデターが次々に
起こるのである
(‥ )なんでみんなそんなことを
するかというと
金になるからなんだよな
立場を利用して欲しいままに蓄財する。これが美味しいからこぞって皇帝になろうとする。そして失脚した時に目をえぐられ、鼻を削ぎ落とされるとしても、美味しいから挑戦するのであった。
∧∧
(‥ )東ローマ帝国の在位期間が
\‐ 短いのも
政治体制が不安定なのも
これが理由
(‥ )よく言えば血がよどまない
悪く言うと
刹那主義の不安定
韓国もこれで
説明できるだろうな
人は奇妙に思う。なぜ韓国の大統領は誰もが非業の最後を遂げるのか? あるいはなぜ韓国の大統領はいつも逮捕されるのか? と
∧∧
( ‥)選挙が東ローマの
クーデターに
該当すると考えれば
理解しやすい
(‥ )実際、権力を利用して
蓄財してるしな
少なくとも逮捕の理由は
しばしばそれだ
偉くなったら不法なことをしても良い。これは日米欧からすれば”不法”なことなのであるが、地域や文化によると不法ではあるが当然の権利であると考えられている場合がある。
∧∧
(‥ )法治じゃなくて人治な国は
\‐ 特にそうでしょうなあ
(‥ )韓国は人治な国だろうな
例えば日韓の条約を文政権が事実上破棄した時、日本の対応はいかにもお役所で事務的あった。
一般の人は、日韓断交を! とツイートしていたが、日本政府と官僚の対応はただひたすら事務的だった。問題が生じた場合、協議する。条文に書かれたその通りに日本は協議を提案し、韓国はそれを無視した。
∧∧
(‥ )条文に書かれた最後の交渉手段
\‐ 第三者委員会設置も
拒否された時
日本は次の手段に訴えた
(‥ )そこで慌てて韓国側は
協議を申し入れた
しかし日本が応じない
すると韓国は日本が
我々の協議に応じない!
と騒ぎ立てた
だけど日本からすれば
協議は韓国が
すでに拒否したのだから
応じように
応じることが
できないんだよな
法治と事務手続きという
立場からすると
協議可能な段階以後の
協議要請には
対応できんのだ
ここに、法治主義の日本と人治主義の韓国の違いがよく表れている。
これを踏まえると、韓国大統領が汚職で逮捕されてしまうことはわかりやすい。
∧∧
(‥ )立場を利用して蓄財することは
\‐ あっちでは悪ではないのだな
(‥ )悪なんだろうけど
日米欧よりも
当然の権利だとみなす
傾向が強いんだろうな
実際そういう連中は
韓国だけじゃない
日米欧にもいるしな
東ローマでも皇帝が立場を利用した蓄財をすることは悪であった。しかし、皇帝全員が露骨な蓄財をする国でもあった。
つまり、不正な蓄財はどこでも不正だ。ただ、どこの国でもそれは当然の権利だと考える傾向があり、しかしながらその強度は国や地域や時代によって様々なのである。
そしてその強度の違いが不安定さを生み出す。
∧∧
(‥ )大統領じゃないけど
\‐ 文さんに法相指名された人も
不正行為をしていたのだよな
少なくとも検察は
そう主張している
(‥ )不正行為を
当然の権利だと
考えてるんだろ?
人間らしい国家では
人間は
人間らしく振る舞うし
人間が人間らしくしたら
そりゃ不正するわ
事務と書類を機械的に進行する日本は非人間的な国なのだとも言える。韓国の人が日本を冷酷な国と呼ぶのはその意味ではわかりやすい。
∧∧
(‥ )でもここが安定と不安定の
\‐ 分かれ目なのだな
(‥ )そしてその不安定さは
状況をあるべき姿へと
崩すように作用するのだ
聞けば、文大統領の法相指名強行。賛成派は5割をやや切るぐらいはいるらしい。そしてこれ偶然の一致にしてはおかしなもんで、文大統領の支持率とほぼ同じであった。
∧∧
( ‥)...韓国の人たちは
もう自分たちの行く先を
判断したということか
(‥ )残りの半分も降伏は
間近じゃね?
多くの人...というか半分の人は、文大統領の任期は後3年で、それが終われば状況は逆転すると考えているだろう。そしてまたぞろ文大統領は逮捕されると。そう考えているだろう。少なくとも保守派はそうだろう。しかし問題は、今回の不安定さは、これまでとは違うフェーズに状況を移行させてしまうのではないか? ということであった。