2018年8月4日土曜日
愚痴が愚痴で終わるしかないとは、そういうことだ
二人の院生がいた。一人はつぶしの効く分野を専攻した。もう一人は途中で興味惹かれた分野に移った。それは教授が警告した通り、つぶしの効かない分野であった。
その後の運命は対照的である。
つぶしの効く分野を選んだ彼は早く出世し、早く業績を上げ、研究費が厳しい状況下になると必要不可欠な分野に軸足を移し順調だ。
そしてもう一人は正反対であった。
∧∧
( ‥)みんな分かってこの運命を
受け入れたのである
(‥ )全員ここに来ると
分かっていたんだよ
全員、今の立ち位置に至るはずだと、すべて分かってここに来たはずだ。
分からないはずはないし、そもそも誰かに何かしら忠告されているはずだ。
全員、分かって、自己責任で、自分の決断で、今、この立ち位置に至ったのである。
最低であろうが、なんだろうが、それは自分が望んで選んだ未来。
∧∧
(‥ )でも愚痴を言いたく
\‐ なるよね〜
(‥ )言ってもいいさ
別にそれを禁じたりは
しないよ
単に、どんなもっともらしい説得力のある愚痴でも、そんなものは聞くに値しない、ということである。
これは厳しい判定ではなく、単なる現実なのだ。だってそもそも全員、今のこの姿、この立ち位置になると分かって、知って、そして警告も忠告も無視して、自己責任でここに来たからだ。
∧∧
( ‥)時々
忠告してくれる人が
いなかった! と
言う人いますけどね
(‥ )それはよ
他人の話を聞かない人間の
典型的な反応だな
いないわけがない。単に人の話を聞いていないだけである。
∧∧
(‥ )突っ走る人ほど
\‐ 話を聞かないからね
(‥ )それで
そういう奴ほど
騙されたとか
忠告してくれなかったとか
逆ギレしよるからな
無視するに限るぜ〜
そして
∧∧
( ‥)そして
つぶしの効く分野を選んだ人は
つぶしが効きます〜って
交渉の材料にする
( ‥)研究費が足りませんとか
‐/ そんなことを
言ってる時点で
私はつぶしが効かない
分野を
選んでしまいました
交渉材料ナッシング
ということだ
聞かなくて良い愚痴って
ことなのさ
愚痴が愚痴で終わるしかない。これはそういうことである。