帰る家がありますか？

　
　∧∧
（‥　）右翼と左翼って
＼−　　どこが違うんでしょうね？
　
　　（‥　）基本は同じだな
　
　
　∧∧
（　‥）例えば？
　
　　（‥　）どっちも人間だ
　
　
　∧∧
（‥　）そりゃそうだな
＼−
　
　　（‥　）宗教に頼る点も
　　　　　　同じであるな
　
　まあこれ自体は同じことである。ホモ・サピエンスは過去地球に存在した様々な人類種の中でただ一種類。宗教を獲得した種族だ。
　
　つまり進化的に言って人類の脳には宗教回路というか黒魔術回路が組み込まれているのであって、人間である以上、宗教の有無で右翼と左翼を識別することはできない。
　
　人間である以上、無宗教はありえない。
　
　∧∧
（‥　）マルクス主義も宗教だと
＼−
　
　　（‥　）というか純粋無垢な
　　　　　　黒魔術だろ
　
　いつか楽園がやってくるというのはユダヤ教以来、一神教にある世界観だ。
　
　幾つかの法則から決定論的に未来を予測できるとは、これはマルクスの時代に支配的だったニュートンの思想だ。
　
　∧∧
（　‥）ニュートンというと
　　　　神学と錬金術の人ですからな
　　　　その影響下にあるのなら
　　　　黒魔術の影響下にあるのだ
　
　　（‥　）マルクス主義ってな
　　　　　　本人達は科学だと
　　　　　　言い張ってるけど
　　　　　　完全無欠な黒魔術なのよね
　　　　　　まあそのなんだ
　　　　　　そういう中二病性が
　　　　　　また人気の秘密だなあ
　
　確かに科学にも黒魔術の部分があるのだが、科学はそれだけでは終わらない。黒魔術以上に怪しげな部分が科学にはある。というかむしろそっちの方が主体だろう。
　
　∧∧
（‥　）でもマルクス主義には
＼−　　科学が持つそういう
　　　　怪しげな部分がない
　
　　（‥　）黒魔術ってのはな
　　　　　　あれは極めてお上品な
　　　　　　主義主張であってだな
　　　　　　実は科学と比べると
　　　　　　むしろまともなんだよね
　　　　　　まともだから駄目なのだ
　　　　　　とも言えるなあ
　
　黒魔術という凡才では科学の異能異才には徹底到達できない。そう言えばよいか。
　
　∧∧
（‥　）ニュートンさんや
＼−　　ケプラーさんは
　　　　黒魔術で科学の才を
　　　　開花させた人だけどね
　
　　（‥　）黒魔術が有効な力を
　　　　　　発揮できるのは
　　　　　　物理、数学系だでな
　　　　　　それはそれで良いのだ
　
　単純な話、マルクス主義の破綻は、黒魔術では推し量れない領域で黒魔術を行使しようとした点にある。そう考えれば理解しやすかろう。
　
　∧∧
（‥　）言い換えれば
＼−　　黒魔術の有無では
　　　　マルクス主義を
　　　　差別化できないし
　　　　左翼と右翼を区別できない
　　　　のであると
　
　　（‥　）右翼と左翼の識別点は
　　　　　　血縁に帰還できるか
　　　　　　帰還できないか
　　　　　　単にそこじゃないか？
　
　人は人の関係で生きている。苦しくなったら家族、血縁、地縁に帰還する。
　
　これは当然。
　
　そして、右翼とされる国家神道は神社という村の象徴をまとめたものだ。
　
　そして家族はこうあるべきと憲法に規定しようとする人がいる。
　
　だったら右翼とは帰る家を持つ人々、ということだ。人としては自然な世界観なのである。
　
　∧∧
（　‥）反対に左翼は
　　　　血縁に帰還できないと
　
　　（‥　）ソ連などでは
　　　　　　帰還どころか
　　　　　　家族を解体しようと
　　　　　　したべ？
　
　∧∧
（‥　）なんで帰還できないの
＼−　　でしょうね？
　
　　（‥　）中途半端に頭が
　　　　　　いいからじゃね？
　
　半端に頭が良いとどうしても少数派になってしまう。
　
　確かに悪いことだけではない。

　少数派になるということは貴族になれるということでもあるから。
　
　例えば多数を攻撃し、必然、社会を攻撃し、自分以外の全員をおとしめることで優位に立つ。
　
　実際、頭が良い人間はこれをしがちだ。テレビや新聞を見れば、それは明らかであろう？
　
　∧∧
（　‥）お前ら人間は
　　　　つつき順位を決めて
　　　　他人より優位に立ちたい
　　　　鶏な猿だからな
　
　　（‥　）頭が良いと少数派になる
　　　　　　少数派は
　　　　　　多数をおとしめることで
　　　　　　誰よりも
　　　　　　優位に立とうとする
　　　　　　猿の発想なんて
　　　　　　そんなもんよ
　　　　　　リベラルとは
　　　　　　お上品な下品という意味さ
　
　
　社会批判は多数を貶め、自分という選ばれし人間を優位にできる一番お手軽な手段なのだ。
　
　だから頭いい連中はすぐこれをする。
　
　面倒くさいことをしたくないから、小賢しい奴はすぐこれに手を出す。
　
　だがこの手段、お手軽なだけに重大な欠点がある。
　
　∧∧
（‥　）本当に苦しくなった時
＼−　　彼には帰るべき家が
　　　　無くなってしまうのである
　
　　（‥　）社会を批判し
　　　　　　多数を貶め
　　　　　　自分を優位に見せる
　　　　　　その必然の代償がこれだ
　　　　　　社会を否定した以上
　　　　　　彼は帰る家を失う
　　　　　　だからこそ
　　　　　　新しい家族を発明するしか
　　　　　　無くなってしまうのだが
　　　　　　それ自体が
　　　　　　社会の否定であり
　　　　　　やはり帰れないのだ
　
　∧∧
（　‥）それがソ連とかで行われた
　　　　家族解体とその試みと
　　　　その失敗の理由か
　
　　（‥　）帰れる家があるか
　　　　　　それともないか
　　　　　　右翼と左翼の違いって
　　　　　　単にそれだけじゃね？
　
　∧∧
（‥　）単に、と言うには
＼−　　あまりに大きな違いだな
　
　　（‥　）世の中そんなもんでしょ