2016年11月14日月曜日
逃げですむとは困っていないということだ
イラストレーターが年収100万を越えるには、25万のイラストを年間4枚手がけるか、5000円のイラストを200枚描くしかない。
∧∧
(‥ )もちろん1枚100万の
\− イラストを描いても良いし
1000円のイラストを
1000枚描いても
条件は満足できるけど
(‥ )とはいえ
そういう例はあまり
ないからなあ
手堅い事例は上記の
両極端でだろうから
年収100万を実現するには
上記の間の条件で実現せよ
ということだ
だがこれ、実際には経済と採算の一部でしかない。
∧∧
( ‥)このままでは会社の売り上げに
ひいては大量に売り上げを
上げている別の創作者の
売り上げに寄生している
だけでしかないのである
(‥ )完全な自給体制というと
日給5000円を
実現するには
1日で描いた1枚の絵を
1日のうちに5000円で
誰かに売りつけるか
1枚100円のコピーを
1日のうちに50枚
売り抜けねばならん
これが容易ならざること明らかだ。
もちろん、それを可能ならしめようと、数多くの人が販路を整備してきた。
全国の書店、あるいはコミケのように販売者と購入者がつどうイベントの開催と運営などである。
∧∧
(‥ )でもね自分の絵が
\− 1枚5000円か
1枚100円のコピーで
50枚売るって状況が
容易でないことには
変わらないのである
(‥ )こういう現実を無視して
イラストレーターの
年収が100万以下なんて
嘘に決まってるよ
と言いよるのだ
あるいはこう考える人もいる。
年収100万以下ってコミケの収入を入れてない数字でしょww と
∧∧
( ‥)印刷代などの必要経費を
まるっと無視して
1000円の同人誌が
1冊売れたら
1000円丸儲けだと
仮定しても
同人誌で100万を稼ぐには
1000部売り抜ける必要が
ありますけどなあ
(‥ )同人誌作成に
さて何日かかる?
1日1ページで30ページの薄い本が一ヶ月か?
∧∧
( ‥)そんなわきゃねえだろ
(‥ )ネームを1日1ページ
ペン入れトーン貼りに
1日1ページかな?
つまり30ページを60日か? それとも3ヶ月の90日か?
∧∧
(‥ )まあ理想的に
\− 2ヶ月で同人誌が
作成できるとして
1冊1000円が
1000部はけて
しかも必要経費を無視して
100万の儲けが出たと
仮定しましょうか
(‥ )すると年間における
365−30
作業日数は
ほぼ300日だな
さて? コミケの稼ぎを抜かした金額が年収100万というのなら、300日で100万の売り上げをたたき出さねばならないわけだが
∧∧
( ‥)300日で25万の仕事を
4枚もらって描くか
3日に2枚のペースで
5000円のイラストを
200枚描くのだな?
これは休みを計算に
入れていないけども
そうすればコミケで100万
イラストレーターとして
100万
合計200万の稼ぎを
たたき出せる
(‥ )そんなことは
可能だろうか?
まあ確かに可能ではある。
可能ではあるが、問題はだ、イラストレーターのほとんどがそんなことをしている、実現できているのか? という点にある。
∧∧
(‥ )年収100万円なんて
\− コミケの稼ぎを抜いた
金額でしょ?
という言説の問題点は
ここなんだよね
この言説は暗に
この条件を満たしていない
イラストレーターは
イラストレーターじゃない
そう言っている
そう仮定してしまっている
(‥ )そしてそれは現実じゃない
つまるところ
現実逃避なのだ
逃げてはいないか?
年収100万なんて馬鹿な! と言った時、年収100万は25万の仕事4枚か5000円の仕事200枚でないと実現できないということを。
逃げてはいないか?
コミケの収入で100万かせぐには1000円の同人誌を必要経費抜きの理想条件でも1000冊売り上げねばならないことを。そして同人誌作成にかけたぶん、本業のイラストで稼ぐ作業時間は必然的に減り、ひいては本業の売り上げが落ちてしまうのだということを。
∧∧
( ‥)ほとんどの人間は
こういう現実から
逃げているだけなのだと
(‥ )逆に言うと
逃げですんでるって
ことは
実はあなた
困ってないですよね
ということなんだけどな
さて? では困っていないとはどういうことであろうか?
実際にはイラストレーターなどしていない、ということであろうか?
あるいは誰かの金で暮らしている、ということであろうか?
それとも膝を抱えて夢を見ているだけ。そういうことであろうか?
世界はいずれなりや?