2016年10月22日土曜日
降伏がありえない
例えば曰く、
講和のために大きな勝利を上げたい、昭和天皇がそう考えているうちに日本はどんどんじり貧になり犠牲者が出たのですww あの無条件降伏は英断でもなんでもないのですwww
∧∧
(‥ )という批判
\−
(‥ )王制あるいは帝政を
理解していない評価だな
本当はそもそも降伏してはならないのである。王たるもの、あるいは皇帝たるもの、臣下全員に玉砕を命じるべきだ。他の選択肢は無いし、あっても本来、選んではならぬ。
∧∧
( ‥)王様から見れば
国家も臣民も家財ですからね
例えばの話
臣民の犠牲を見て
降伏を決断するなど
家財道具のために
火事に飛び込むも同然
(‥ )降伏が遅れたwwとか
笑ってる阿呆は
理解できていないのだ
降伏自体がありえない
ということが
王の身を守るためなら臣民すべてを犠牲にしても良い。それこそが王であり、それこそが王の王。
実際、世界の王はすべからくそうしておる。北朝鮮を見れば分かるし、イラクのフセイン大統領もそうであった。
∧∧
(‥ )まあ大統領さんは
\− 建前上は独裁者ではなく
民族主義の衣をまとって
イラクのナショナリズムを
かきたて
国民を鼓舞しようとしたけどね
(‥ )残念ながらイラクの人は
そんなことでは
動かなかったけどな
代わりにもっとひどいことになり、アメリカは尻尾巻いて逃げ出した。
それを見れば明らかである。アメリカの事実上、最後の戦勝となった太平洋戦争。あれは昭和天皇から贈られたものでしかなかったのだと。
∧∧
(‥ )その気になれば
\− 本土決戦できたしね
(‥ )それを否とした
それだけで十分
そんな決断ができた理由は知らぬ。
とはいえ、打算ぐらいはあったんだろう。どこの国も日本を抹殺することはできない、という見通し。
∧∧
( ‥)それは結果的には
正しかったわけだけども
あやうい賭であろう
(‥ )日本の最後の敵になった
アメリカとロシアは
西欧諸国ではないからな
西欧諸国は野蛮凶暴残忍な国家群ではあるが、均衡状態を良しとする伝統があった。
貴族政治が薄まり、民主主義による憎悪と暴力が旋風となっても、その憎しみが巨額な賠償とルール地方占領に至って結果的にナチスを産み出したとしてもなお、そうであった。
∧∧
(‥ )でもロシア、アメリカは
\− そういうことを考えない
国家だしね
占領、征服、虐殺
民族浄化
ひどいもんですな
(‥ )だが結果的には
日本は防波堤として
存続することになる
均衡状態だよ
アメリカがこういうことを一切、なにも考えず、考え無しに行動していたことは、日本から武力を奪っておきながら、共産主義の台頭に慌てて再軍備を促したことでも分かる。
日本を無力化したら、日本が戦ってきた戦争を肩代わりしなければならない。これは足し算のように明白な事実であった。朝鮮戦争、ベトナム戦争。肩代わりしたアメリカは甚大な傷を負ったが、アメリカはどうしてこんなことになったのか、どうもまるで分かっていないらしい。
∧∧
(‥ )西欧は分かっていたの
\− いたのでしょうけどね
(‥ )1000年も均衡状態で
戦争し続けて
ナポレオンの旋風が
吹き荒れた後でも
フランスを解体せずに
復古させて
状況を以前に戻した
わけだしな
阿呆なんだか
知恵が回るんだか
単なる妥協なのか
良くわからん連中だよ
だがそんな西欧と比べた時、アメリカが劣った人々であることは明らかだ。
まったくなにも先のことを考えていないし、見通していないし、理解もしていないし、理解するために必要な現実認識も理論も持ち合わせていない。
実際、なんにも学ばずにイラクに攻め込んであの有様で、あげくに今でもよく分かっていない。アメリカの愚劣さときたら病的なまでの愚かさなのだが、まあ悲しいかな、成功体験で成り上がったおっさんとはこういうものだ。それは自分たちを見ても良くわかる。思い当たる節がありすぎだ。
∧∧
(‥ )王が降伏するなど
\− 本来ありえないし
降伏してはならない
だのに降伏したということは
そこに目論みと見通しが
あったということであろう
(‥ )王の王
皇帝となれば
子供の頃から政治家だ
ましてや西欧を
訪問したことだって
あるんだろ?
だったら見通しは
持ってただろう
残念ながら民主国家の政治家はこうはいかない。子供の頃から訓練される世襲議員だったらともかく、ぽっと出の政治家ではこんなことは身に付くまい。そんなもの、自分たちが一票を投じてしまった議員を見れば明らかであろう。
∧∧
( ‥)まあ官僚がいるから
ある程度は是正が
効くのでしょうけどね
(‥ )だがな体外に知恵が
あるのと
体内に知恵があるとでは
ずいぶん違うんだよ?
英断か英断でないか?
そんな的外れなことを議論する前に気づくべきだったのだ。王が王であるためには臣下全員を犠牲にしても良い。いや、するべきである。しかるにそれをしなかったことはなぜなのか? その決断の根底にあった見通しはなんなのか? ということを。
議論はあまりにも的外れであったのだ。