2016年2月20日土曜日
檻がおかしいからこの檻をあの檻にしろ
ほとんどすべての本は次のように要約できる。
君は今のままでいいんだよ
ナンバーワンでなくても君は世界でただ一人のオンリーワン。
もちろん、全てがオンリーワンである以上、全ての人間は等価であり、ゆえにお前は無価値だと述べているにすぎないのだが、そんなことどうでもいい。
みんな薄々それも分かった上で聞いているのだ。
かように、人は心の安心と理論武装を求めている。
∧∧
( ‥)分かった上でも
それが欲しい
人の望みは
今のまま良いんだよ
というささやきである
(‥ )だから人は
必然的に破綻する
そういうことだな
この国は駄目だ! も、それを裏返した、あの国は素晴らしい! も、すべてはただの逃げであった。
安全な檻から出ることなく
最近、檻の調子がおかしい! なんとかしろ! と文句を言うか
この檻よりもあっちの檻の方が良いに違いない、だからこの檻の調子をあっちに合わせろ!
と提言するか、このどっちかしか存在しない。
∧∧
(‥ )でも檻の縮小は
\‐ 必然的に進行する
つまり実際には
どちらも詰み手である
(‥ )んー...
この状況で本を売るとは
きつい話だな
∧∧
( ‥)ようするに本を売るには
檻が悪いと
不平を代弁して売るか
あっちの檻は素晴らしいと
やはり不満を代弁して売るか
どっちかしかないって
ことですか
(‥ )それ以外の売り方もあるが
それはまず詰み手だね
この現実をどうしようかな
世界に不満があるのなら自分を変えろ、というのは正論ではある。とはいえしかし、この世界にどう対したら良いものか。