2016年2月21日日曜日
あなたもこうなるのですぞ!
著者に支払われる印税がどんどん落ちてる!
出版界は無駄だらけではないのか?
そもそも本は、例えば電子化したら、制作者である著者と販売する側しか残らないはずではないか!
つまり、紙流通の無駄を全部削げば著者の分け前は維持できる!
だから将来はamazonと著者だけになって、すべてが電子書籍に!!
∧∧
(‥ )...なんてなるわけないよね
\‐
(‥ )amazonは合理主義者だから
紙や他業者や出版社が
著者に支払う印税を
下げていくなか
やや高い額を
提示し続けるだろうけど
それはあくまでも
業界のシェアを
奪う間だけの話だろうな
全部、奪い取ったら、後は著者に支払う原稿料を値下げしてしまうだろう。そもそも電子書籍は無料のネットとまったく識別できないのである。原稿料を支払うこと自体が間違っている。
∧∧
(‥ )世間のライターさんは
\‐ 自分に価値があると
思っているから
冒頭のような主張を
するだろうけどね
(‥ )ライターに価値なんか
ありゃしないさ
仮にブランドを確立しても
つまらないものを
書いたら
大ヒット作家だって
忘れ去られて
過去の作品だけで食って
いくことになるだろ?
ブランドを確立しても、それは永久じゃない。暴落の危険性は絶えずある。
ライターに価値があるのではない。実績に価値があるのだ。
そしてほとんどのライターは実績など残せぬままに終わる。俺は作ったと言う人間とて、彼以外の誰もその実績を評価せぬことはよくある話。
∧∧
(‥ )いずれにせよあれだね
\‐ 今ライターに対する原稿料の
削減圧力が非常に強くなって
いるのは事実だね
それが冒頭の
流通過程悪玉論や
俺たち作り手のライターと
amazonと電子書籍さえ残れば
それで良いはずだ論に
結びついている
(‥ )amazonの合理的戦略は
そこそこうまくいくけど
市場をすべて奪うには
至らないだろうな
状況はあるところで
均衡するだろう
原稿料もね
人の多い大手は下げさせる
手堅い中小はそこそこ保つ
合理的なamazonは意図的に
少し上を保つ
そうやって
均衡するだろう
ただしその値段。1冊の本の原稿料が30万、つまり年間フルでめいいっぱい仕事をしても、年収120万の線まで下がるのは、まず間違いない。
そしてそれには理由がある。
実のところ、原稿料30万でも、出版界全体で言うと、本の質はおそらく維持できる。変化しないだろう。
∧∧
( ‥)学校の先生や研究者
医者など
すでに給料をもらっている
専門家に書かせればいい
だったら30万でも
質は下がらないよね
(‥ )漫画やラノベは
これからは今以上に
運のいい奴だけが
生き残ることになるが
それも基本は
今と同じだしな
教科書、漫画、ラノベ、これら以外のものはまず間違いなく消滅するし、そして生き残ったジャンルは、ほとんど今と同じ質を維持できるはずだ。
もちろん、微妙に下がることはありうる。例えば漫画も売り上げが落ちているから、今のように非常にこったつくりの描き込みがある漫画は数を減らすだろう。人件費を下げるとはそういうことだ。
しかし、それに気づく人間はほとんどおるまいし、影響も無いだろう。
そして、ここで見えてくることは次の事実。
ライターは本来、必要の無い職業で、無くても良いものであった。
∧∧
(‥ )これをみなさん
\‐ どうも分かっていない
ようであると
(‥ )まるで自分は
会社にとって
価値あるものだと
勘違いしている
おっさんみたいだよな
ああ、20年以上前にバイトへいく送迎バスの中で聞いた、おっさんの言葉を思い出す。
俺は会社のために働いてきたけど、会社は俺を必要としていなかったんだよ..
何があったのか、どういう流れでこんなバイトにまで、おっさんがたどり着いたのか? 20年経った今でも覚えているのは、あの声の響きにある達観と諦観と悲しさのためなんだろう。
∧∧
( ‥)あなたもこうなるのですぞ
(‥ )うほほ
この状況を回避するために
俺はずーっと考えている
だけど名案はちっとも
思い浮かばないなー
ライター諸氏は、自分に価値があるなどど思わぬことだ。物書きなど、代替可能な部品にすぎぬ。そして交換しても出版界の質は今とほとんど変わらない。
そして教科書とラノベと漫画以外、他のものは全て消え去る。多分、後一世代保たない。
これはhilihiliのhilihili: 多分、年収の理論的最大値は120万の続き