2015年6月18日木曜日
心中物語
夢を見た。
隣の座席でカップルがいちゃいちゃしている。だがその身なりは江戸時代だ。心中と言っていたから、心中ごっこだったのかもしれぬ。
ではっ
というと男が死体になって、そして消えた。
女も死体になった...のだが動いている。というか、止めていた息を吐いたりしている。
心中ってそういうものなの?
ふと見ると、目の前にお付きの女の子がいて、はやく死んでしまいなさいよ、こうやって、と模範を見せている。
お前さっきまでいなかったろ? そう思うこっちを尻目に、彼女は見事な死にっぷりを見せてくれるのだが、まるでそれはパン生地の時は華麗な出来映えだったのに、焼き上がったら目玉が飛び出た人面アンパンのようであった。目玉がカメレオンみたいに互い違いの方向を向いている。
死体だから当然のごとく目の前で身じろぎもしない。グロいんだよな。
どうしましょうかね? 第三の女の子登場。
いや、あなたもいなかったよね?
そう思いつつ、悪いのは心中できなかった女の子だ。彼女の手を掴んでいった。
おらあ、文字通りの意味で頭から食っちまうぞ? バリバリボリボリガリガリ
ぎひゃあっ! と声を上げて彼女は消えた。目の前にいたグロい人面アンパンになっていた女の子も消えた。第三の女の子は、おじさん、ありがとうと言って消えた。
すると座席の脇から青い手が伸びてきた。
お前、俺の連れになってことしてくれるんだい!!
男の声だ。
お前は性的な意味で食ってやる。おら、出てこい。そらそらあ。手を掴んで引きずり出そうとすると、ぎひゃあ! と声を上げて消えた。
もう誰もいない。一人だ。
夢から目覚めると、いつもの仕事部屋である。
( ‥)退屈だなあ
∧∧
( ‥)ほう?
( ‥)ギリシャ
さっさとデフォルト
しないかな
∧∧
( ‥)暇つぶしに
デフォルトされてもね
∧∧ 散歩にいきましょうよ
( ‥)
‐( ‥)そうだなあ
なんか脳が
煮詰まってるよね
散歩から帰ると、脳の痛みは消えていた。