2015年1月17日土曜日
実家に金を借りにいく方が不器用でも効率的
ある人が生活に困った。彼はとうとう恥を忍んで、実家にお金を貸してもらうことにした。
∧∧
(‥ )電話一本ですみますかね?
\‐
(‥ )それとも実家に帰って
お願いするのかな?
それは場合と金額によるだろう。
さて、このお金の無心にかかる経費はいくらだろうか?
∧∧
( ‥)電話一本ならほとんど
ただ同然ですかね?
(‥ )実家に帰るのなら
いくらかな?
2000円ぐらいかな
遠ければ1万円とか
3万円かな?
お金は口座に振り込めば手数料として2、300円はかかるかもしれぬ。
∧∧
(‥ )ところがこれが
\‐ 国家による生活保護だとする
(‥ )まず申請が必要だな
次に手続きが必要である。
その次に実際の振込があり、そうして通知もあろう。
∧∧
(‥ )事務処理をこなすから
\‐ そのための事務員さんが必要で
事務員さんに払う人件費が
かかっているね
(‥ )そもそもその前の段階
金を集める時点で
経費がかかっておる
つまり税金を支払う企業と個人、それを円滑に進めるための機械と事務員を維持管理するための必要経費と人件費。
それをしかるべき場所に集め、予算とする。
予算を審議し、振り分け、それを分配する。
そうして申請の審査を行い、審査に応じて手続きを行い、そうしてお金を振り込む。
それらの事務作業に関わる機械と事務員のためにかかる維持費と人件費。
∧∧
(‥ )親が子供に
\‐ しょうがないわねと
お金を渡せばすむところを
国家の保証となると
これだけの大事になる
(‥ )2万、3万どころの
騒ぎじゃねえな
まあ効率が
めちゃくちゃ悪いわけだね
ぽんとお金を渡せばすむ話なのに、ものすごい遠回りをしている。
もちろんだからといって、効率が悪いから官僚も事務員も首にしろ。そうすればお役人の不正もなくなって無駄遣いも減る! なんてことは起こらない。
∧∧
( ‥)官僚と事務員のいない国家や
企業なんてあれでしょ?
補給部隊のいない
軍隊みたいなものでしょ?
(‥ )言い換えればあれかな
国家の運営は
高度に発達した
軍隊のようなものだ
そういうことかね?
つまり国民の面倒を見る福祉国家は金食い虫の軍隊と同じだ、ということになる。
金食い虫でないと運営できないし、運営するにはどうしても金食い虫にならざるを得ない。
∧∧
(‥ )軍隊は勝って
\‐ 利益を上げない限り
どこかで進軍を止めなければ
いけなくなるよね
(‥ )つまり福祉国家の進撃は
必然的に停止する
それは間もなくやってくる
というか、世界を見ればどこもかしこも危機的な状態だ。
なれば次に来るのも必然
進撃の限界に達したら高度に発達した軍隊たる福祉国家は解散しなければいけない。本当の軍隊なら後退すればすむが、国家には後がない。
なれば人々は人間本来の共同体へ帰還する。つまり、実家にお金をせびることになるだろう。
∧∧
( ‥)つまり解散した軍隊は
家へと回帰せざるをえない
(‥ )西欧世界の未来
ここにあり
つまりやはり多分、ダール・アルーイスラーム、すなわちイスラームの家に呑み込まれることになるだろう。もちろん、単純に伝統社会に回帰する方が当たり前なのだけども、個の確立とか本気で信じてやってしまったと言うのであれば、西欧世界には、もはや帰るべき伝統の家など残っちゃいまい。
自立した個などという馬鹿なことをするからこんなことになる。
家族を解体した人々が帰ることが出来る場所は、宗教だけだ。
そしてその方が面白そうである。
∧∧
(‥ )どんな未来でしょうね?
\‐
(‥ )イスラーム化して
ついにジハードを開始した
新生西欧
それに対するは
キリスト教原理主義で
空前の格差社会を
正当化したアメリカ帝国
プロテスタント国にも
関わらず
ロサンゼルスに抱えるは
移転したネオヴァチカン
そして
アニミズムを残した
国家でありながら
政治も人間も半ば
機械になった大日本帝国
そのぐらいになってもらわねばこの世界はあまりに退屈だ。