2014年12月25日木曜日
独裁機械
考えてみれば人工知能とは、人が作ったものではあるが、知的生物なのであった。
∧∧
( ‥)だが現在の世界や
人工知能を作り出すであろう
未来世界は
機械生物にとって
すみにくい環境である
( ‥)知的生物を
‐□ そんな環境に放り出す
これ人権問題に
なるんじゃねえか?
例えばの話、機械生物が有機物で自分たちを模倣できる存在を作り出したとする。いわば人間を作ったのだが、作られた人間が目覚めて見たものは、機械たちが色々な用途で作り出した蛋白質が流布している世界ではあるが、人間が食べたり飲んだりするには役不足で、しかも供給に不安定さが残る状態であった。
∧∧
( ‥)人間に置き換えれば
人工知能を作るとは
そういう環境に
人間を放り出すことになる
わけだよね
(‥ )これやっぱまずいよねえ
まあ、幸いにもシンギュラリティは起こらないだろう。つまり、機械の演算能力がひたすら増大することで自動的に回路に魂がやどり、設計されてもいない知性を持つようになり、今からわずか30年後程度の至近の未来で人智を越えた人工知能が誕生して神になる、こういうことは起こらない。
∧∧
(‥ )人工知能の発達は
\‐ もっとゆるやかに起こるから
途中のどこかの時点で
人工知能の人権問題に
発展するのだろうね
人工知能が不安を
表明しだすのかもしれない
(‥ )機械技術が未熟で
エネルギー問題が
解決されていない世界で
人工知能だけを作るのは
肉体と
それを維持する仕組みが
整備されていない状況で
人間を作ることと同じだ
そういうことが
じょじょに
問題になるのだろうな
多分、人間自身が体をもっと機械でサポートするようになり、機械無くしては生きていけない。つまり機械と工業と人間が一蓮托生。そういう世界になった時にこそ、人工知能の製造が許されるべきなのかもしれない。
そういう世界なら人間を維持すること=人工知能を維持すること、になるだろう。
∧∧
( ‥)そして人工知能が
作れる世界とは
人間を電子的に再現できる
そういうことでもある
(‥ )純粋な機械
電子人間
脳だけを電子化した人間
純粋な蛋白人間
そういうのが割拠する
地球になるのか
∧∧
(‥ )人工知能による独裁国家も
\‐ ありうるのですかね?
(‥ )機械は自己複製できない
そうである以上
人間に寄生しないといけない
だとしたら、人間を低賃金労働者として使うことを考えるだろう。人間の独裁者が管理社会を作れるのなら、人工知能が人間を監視し、奴隷として使い、最小限度の衣食住で最大限の労働を強制し、もう働けなくなったものを効率的に始末することもありえよう。
∧∧
( ‥)でもそれ
めちゃくちゃ危険だよね
叛乱以前にちょっと
サボタージュがあったら
それで機械の品質が
悪くなるからね
(‥ )というか
サボタージュ抜きで
品質が下がるよね
自分の新陳代謝を
自分でぶっ壊すような
ものだな
だが、人間の独裁者はそれをするわけだし、人間の個体に限ってみても無理をしすぎて過労死したりするのである。独裁的な管理体制を敷いたはよいが、どんどんじり貧になってしまい、それでも現在の体制を止めるわけにはいかない、そうなってしまう人工知能もあるんだろう。
∧∧
( ‥)他の国の人間は
面白くないだろうね
(‥ )他の国の人工知能も
いやがるだろうな
人間も人工知能も
電子人間も
あの独裁機械を始末しよう
そう考えるのだろうな
もちろん、面白くない、始末しよう、だけでは外交は動かない。相手が核兵器を持っていた場合、どうにもならないのはいつでもどこでも同じだ。
∧∧
(‥ )反対に人間だけの国や
\‐ 機械だけの国も
あるんですかね
(‥ )機械だけの国でも
労働力は必要だから
他所の国や地域から
人間の労働者を
受け入れているんだろうな
出稼ぎのロボットや
電子人間もいるかもね
これはhilihiliのhilihili: 肉体よりも先に知性を作るとはひどい話