2014年2月24日月曜日
希薄領域
確定申告のために計算してみると、去年は本代がぎょっとするほど少なかったことを知った
∧∧
(‥ )33万円ですか
\‐
(‥ )本を買う事でどうこうなる
分野じゃなかったからな
買う必要がないから
本を買っていない
その結果だよ
本を読まない。自分が致命的なまでに老いてしまった、その結果ではないか? そういう恐怖にもかられるが、実際のところ去年、2013年の仕事はあまりに非能率的で、実質、たった一冊しか本を作っていないと言える。そして、そこは意外にも空白が目立つ場所だった。
本で調べようにも、そんな本がそもそも無い場所があちこちにあった。
例えばオピスソプロクツス科の進化と眼球の有り様。これはどういうわけ誰一人として本で書いていないらしい。彼らの眼球は進化の道筋を示している、そう言った人は確かにいたが、彼が述べるような、そんな簡単なものでは、どうもないらしい。
∧∧
(‥ )原始的な人たちの方が
\‐ 派生的な眼球を持っている
ようであると
(‥ )というか、
眼球本体の派生が
進むにつれて
派生形質である
ダイバティキュラの
重要性が低下するように
見えるのだけどね
だが、これが確実である、そう言えるほどの資料がないし、解析した人すらどうもいないらしい。
∧∧
( ‥)当然、誰も本に書かない
( ‥)少なくとも本で見た事は
‐□ ない知識なのだよね
少なくとも自分の知る限りではそうだった。記述した本もなければ、当然、ネットにもそんな情報はどうやらない。ネットの向こうの、そのさらに向こうの本の世界、そのさらに先までいってようやくかすかな手がかりがある、それだけだった。
∧∧
( ‥)来月、ようやくその本が
出る予定であると
( ‥)まだやることがあるが
‐□ まあ、完成だね
他にやることがあるので状況は極めて深刻だけども、取りあえず出るものは出るのだ。その予定だ。
∧∧
( ‥)そして電子と出版の世界の
さらに向こうに別世界がある
それをかいま見た1年で
あったのだと
(‥ )誰もがそんなことは
知っているはずなのだがな
何も無い空白を見ると
ぎょっとするよね
電子が無力になる領域もあるが、その向こうにある本もまったく役に立たなくなる領域が当然ある。
∧∧
( ‥)ついに本が役に立たなくなる
場所に突入しつつあると
( ‥)なんか水から出てしまった
‐□ 感じだよ
空気は軽すぎて
体が重く、
薄い世界で
呼吸が乱れる
だけども、これでもまだ活字の領域、論文の世界だ。文字の向こうにはもう才能ある研究者しかいない現実というはるかに希薄な空間で、そこに侵入するには、こちらは気密服を着ていかねばならないだろう。
( ‥)そーれは荷が重いので
‐□ まずは周辺で遊べそうな
ところを探してみると
色々とあるのが
この世界でね
∧∧
( ‥)人生も仕事も
大いなる遊戯なり
あるいは、人生も仕事も遊び半分でやるべきかもしれないが、大いなる遊戯となるとそうはいかないだろう。