2013年12月13日金曜日
ふたご座δ星ワサトと木星
直角定規と目視による、三角法を用いた角度の測定。
∧∧
( ‥)記録を見返してみて
どうよ?
( ‥)ああ、木星は逆行を
‐□ 始めているみたいね
10月31日から11月30日までは記録の数字にぶれがあるけども、これは値がいったりきたりしていて、誤差らしい。
∧∧
(‥ )この期間はふたご座の
\‐ β星ポルックスからの角度は
7度8分といったところ
ですか
(‥ )誤差のある数字もあるけど
そんな値にずーっと
とどまったままだった
さすがに目視で直角定規だと、どうも角度にして20分弱、つまり3分の1度ぐらいの誤差が出てくるらしい。
とはいえ、
12月1日に7度40分
12月7日に7度53分
12月13日に8度11分
となってくると
∧∧
(‥ )これはもう誤差の域を
\‐ 越えていますね
(‥ )それまで木星は
ふたご座δ星ワサトから
東へ1度ぐらいのところに
あったんだけど、
ぐんぐん縮まってな
今は非常に近い位置にある
*δ星:読みは”デルタ星”
∧∧
( ‥)ワサトさんと木星さんの
角度は記録していなかった
わけだね
( ‥)ちょっとうかつだったな
‐□ これを思うと、
いにしえの人々が
星に名前をつけたのは
伊達や酔狂ではないって
ことが見えてくるな
ポルックスから木星までの角度は、現時点、つまり2013年の年末において7〜8度。腕を伸ばした時の人差し指から小指までの幅ぐらい。見た目の距離(角度)はごく近い。
∧∧
( ‥)しかし、これでも
3分の1度ぐらいの
誤差が出るのなら
木星の運行をにわかには
識別できないはめになる
(‥ )実際、以上の記録を
そのまま受け取れば、
木星は12日間で
2分の1度を動いたことに
なるわけだけど
これでようやく
誤差ではなく、
動いてるな、と
確信できるわけだ
*注:ここでいっているのは、あくまでもポルックスと木星の角度だけの話で、木星の運行の速さそのものではないのだけど、木星の運行が遅いことに変わりはない。
でも、δ星ワサトを見ていれば、なんか木星がワサトに対して動いてるぞ、というのは肉眼でも充分すぐに分かることなんである。
∧∧
( ‥)使える明るい星は
とにかく位置や運行の測定に
使いなさい、
そういうことですかね
( ‥)δ星ワサトは3.5等星
‐□ 数値も見た目も
目立つ星じゃないが、
肉眼でも充分使える星で
あることは間違いないしね
ちなみに、ワサトとは、手持ちの「星の事典」恒星社によればアラビア語al-wasatが語源で、中央という意味だそうだ。ふたご座を二人の人物と見立て、片方の頭をβ星ポルックスとした時、ワサトはその体の中央にくる。
これはhilihiliのhilihili: やっぱ下が水星だったらしいの続き