2012年9月26日水曜日
権利だけを虚しく叫ぶ
( ‥)みんな、自分を評価して
欲しいのだよね
∧∧
( ‥)あなたたちは社会性のお猿さん
ですから
たった一人で生きる動物も、有性生殖種族である限りは、異性にアピールしなければいけないのだから、こういう気持ちは多かれ少なかれある。あるいはありうる、のだろう。
(‥ )ただ社会性のサルにとって
この想いは強烈なんだよ
僕らは渇望しているんだ
私を見て、とね。
∧∧
( ‥)そうでないと、
群れでないと
社会を作らないと、
その社会の中を渡らないと
あなたたちは存続できません
でしたから。
必死なことでしょう。
世間が憎引きこもりを悪と侮蔑と軽蔑の眼で見るのも、ある程度はそういうことなんだろう。ルールを守らない裏切り者。生きるための群れという生にではなく、孤独という死とたわむれる穢れた奴らと多分思っている。
∧∧
( ‥)だから、愛されることを
要求し、そこにいても
いいよと言われることを
望み、オレって、私って
すごいでしょ?
えらいでしょ?
そう認めて欲しいのだと
(‥ )だが悲し。人の価値も
業績も、すべては損得。
役に立たなくなると
そもそも役に立たない奴は
愛して、という願いも
むなしくゴミのごとく
捨て去られるのだ。
∧∧
(‥ )何の権利があってそんなこと
\– を言うのか? そう怒る人
もいるでしょう
(‥ )愚かよな、答えを自分で
述べているのに気づいて
おらぬ。
権利があれば守ってもらえる、それはすべてが人間社会のルールで決定される、という上っ面の楽観論に基づいているからこそ出てくる叫びだ。
∧∧
( ‥)そうではなく
(‥ )ルールを決定するのは
得か損か、金になるか
ならないか、飯になるか
ならないか、それだけ
なのだ。
ルールが世界にあるわけではない。損得と力のぶつかり合いがルールを決める。権利も道徳も倫理も、それは力学の結果であって、それ自体は実体でも本体でもない。
∧∧
( ‥)何の権利があって、と
人はしばしば口にするけども
(‥ )それを言った時点で負けだ
権利という貨幣を裏打ち
する保証を提示することに
失敗しているのだからね
求められているのは権利
ではなくて、保証になる
損得だよ。
株券は保証がないと
紙くずだからね。
この株券はくずだね。なんの権利があってそんなことを言うのか? それは愚かだ。
損か得か、食えるか食えないか?
誰も評価などしてくれない世界で権利だけを虚しく叫ぶ。
さあ、恐怖の時間の始まりである。