2012年6月28日木曜日
それは換金作物のごとし
∧∧
(‥ )売れるものを書き続けると
\– 売れることに特化した
本になる
(‥ )別にそれ自体に問題は
ないんだ、畑で栽培される
作物は収量や換金性の
高いものだからな
∧∧
( ‥)でも、科学に関する本は
そうはいかない
(‥ )極端な例が子供向きの本
それも図書館向けの本
だね。
子供向きの本を買うのは子供ではない
図書館に入れる本を決めるのは子供でもないし、大人でもない、本を読むことができる大人だ
∧∧
( ‥)本を読むことができる大人ね
( ‥)数万文字、数十万文字を
–□ 書類でも本でもひたすら
可能な限り正確に読む。
それ以外の人は、まあ、
事実上、文盲だと思えば
良い。現実はそういうもの
子供向きの科学の本で図書館向けのものは、本を読む大人が選定するものだ、ただし、子供でも読めるだろうな、という文体と構成になっていること、間違いが見当たらない、あるいは出てくる学説がすでにスタンダードになっていること、仮説の紹介の形式が妥当であること、が望まれる。
∧∧
( ‥)まあ、そういうことが明示
されることはないですけどね
(‥ )でも、それが要求される
だろうし、大手が出す
例えば子供向けの図鑑は
そういう作りになっている
監修者だってつく、
大人の本よりずっと本腰
大人はいくら騙しても罪にはならないが(そんな馬鹿な本を買う奴にこそ罪があるのだ、騙す側の問題ではない)、子供を騙すと罪になる。
∧∧
(‥ )換金作物を育てても
\– 良いけれど、穀物とか
芋類とか、必要なものにも
ちゃんと作付け面積を
割り当てなさいと
(‥ )言い換えると換金作物を
買うお客さんはありがたい
存在でもあってね、彼らが
業界を支える出資者に
なるわけよ
∧∧
( ‥)でも? そのお客さん達の
言うことを真に受ける必要は
ないのだと?
(‥ )そんなことしたら、後で
えらいことになるからな
図書館もそういうことのためにある。
∧∧
( ‥)言い換えると
( ‥)図書館にベストセラーを
–□ 何冊も入れるのって
客の要望には答えている
けれどもあまり感心できる
ことではないなあ。