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2013年7月7日日曜日

言葉の定義を無駄にしたがる人


 
 ∧∧
(‥ )言葉をしっかり定義しよう
\–   ですか
 
  (‥ )ああ、そういうことを
      やたらに言う人はねえ、
      自分の定義でしか
      言葉を考えていない人
      だと思うけどな。
 
 もう男なんか信用できない。
 
 じゃあ、俺も信用できないというのか!!
 
 ∧∧
( ‥)...ただのアホですね
 
  ( ‥)男の人、数名に同じように
    –□ 手痛い目に遭いました、
       そういう報告だからな。
       別に”俺”のことを
       指定しているわけでは
       ないからね
 
 相手は”私がつきあった男性”はこうでした、という意味で言っているのだから、”自分は男性だから彼女は自分も批判している”、と考えるのは”俺”の勘違い、あるいは飛躍でしかない。彼は文脈を読み取れていない。
 
 ∧∧
(‥ )でもこの男性のような反応を
\–   する人は男でも女でも
     いますよね
 
  (‥ )会話の文脈から主語や
      単語の指定の範囲を
      推論できない。
      そういうことだよね。
 
 ∧∧
( ‥)つまり単語を
    自分の思い込みや
    定義でしか使えない人
 
  (‥ )だから言葉は定義を
      しっかりとするべきだ、
      と言い出す。
      そういうことだろ。
      だけどもそれは
      自分の定義や理解が
      周囲とずれている、
      それに戸惑うのみならず
      俺の定義を使え、と
      要求することに他ならない
      ちょっと自意識過剰かもな
 
 
 何かに固執する性格なのかもしれないし、思い込みでどんどん先にいけてしまう人かもしれない。あるいは自分の正しさを疑わない人かもしれない。これはある点では強みではあるが、当然、破滅する可能性もある。
 
 
 ∧∧
(‥ )確かに単語の範囲を指定
\–   しなくちゃいけない場合も
     あるんですけどね
 
  (‥ )契約書とか、理屈を正確に
      組み上げなくちゃいけない
      論文とかはそうだね。
      単語の精度が必要になって
      くるからな。
      話が噛み合っていない時は
      やはりどこかで調整する
      必要もあるからね。
 
 しかし、日常会話でそんな局面はほとんどないし、契約書や論文でも、そこまで精度が必要な単語は、使われている単語全体のうちごくわずかだ。実際、甲乙の指定などを見れば、それがよくわかる。
 
 つまるところ、以上を逸脱して、言葉の定義を、と言い出したとしたら、その時点で、なにかおかしい。

 
 ∧∧
(‥ )そういえば言葉の定義集を
\–   作ったのはプラトンさん
     でしたよね
 
  (‥ )あのおっさんはやはり
      おかしかったと思うよ。
      そこんところを哲学者
      ディオゲネスに
      おちょくられるの
      だよね。
 
 人間とは両足で立ち、毛や羽毛を持たない動物である、とプラトンが述べていたところに、羽をむしったニワトリを持ったディオゲネス乱入。これが人間だー! と絶叫。
 
 
 
 

カメの話をする時、確かに分かりやすいかもね

 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)そうね、最近、
    –□ 妙だなあと思った
       記事はこれかな
 
 =>カメの起源問題が決着〜日経サイエンス2013年8月号より | 日経サイエンス
 
 ∧∧
(‥ )別に...、理研の人たちも
\–   参加している
     論文発表を報道した
     記事でしょ?
 
  (‥ )いや、そうじゃなくて
 
形態学者や古生物学者が唱えてきた「カメは原始的な爬虫類である」という起源説に修正が必要になった

 という一文が
 
 ∧∧
( ‥)妙だと
 
  (‥ )Rieppel & deBraga 1996
      みたいに、カメは鱗竜形類だ
      というのが、むしろ最近は
      有名じゃねえ?
 
 鱗竜形類というのはヘビ+カメ+ムカシトカゲであって、主竜形類(恐竜(鳥を含む)+ワニ)とは姉妹グループになる。
 
 鱗竜形類+主竜形類で双弓類になる。
 
 カメの系統的な位置には3つの仮説がある。
 
 1:カメは双弓類ではない
 
 2:カメは双弓類であり、トカゲに近い(鱗竜形類である)
 
 3:カメは双弓類であり、ワニに近い(主竜形類である)
 
 ∧∧
( ‥)我が家の鱗竜形類の
  –/ コンテンツ
 
  (‥ )双弓類のコンテンツは
      こっちだな。
      そろそろアップデート
      しないといかんな。
 
 Rieppel & deBraga 1996 は上の仮説でいうと2に該当する。つまりカメはトカゲに近いんじゃないの? という説。この論文の掲載誌はnatureで、サイトはこちら=>Turtles as diapsid reptiles
 
 ∧∧
(‥ )リッペルさんたちの論文は
\–   首長竜とかと一緒に
     系統解析すると、
     カメは一緒に
     鱗竜形類に入るよ、
     原始的な爬虫類ではない
     というものなんですよね
 
  (‥ )その後も論文を出したり、
      遺伝子解析でもそれを
      支持する論文が出たり
      したんだよね。
 
 一方、同じ遺伝子解析でもそれと反対に、カメはワニ+恐竜に近いという結果になりました、というのもあった。
 
 ∧∧
( ‥)どっちにしろ、原始的な爬虫類
    ではないだろうと。
 
  ( ‥)確かにリッペルさんたちと
    –□ 同じ96年に、
       パレイアサウルスの仲間
       (つまり原始的爬虫類)
       ではないか、という
       論文もあったけどもね。
 
 これも掲載誌はnatureでこちら=>Correlated progression and the origin of turtles
 
 しかし、これはどうだろう、状況を見るに、この論文は後には続かなかったと思う(というか、どっちかというと少々奇抜な論文かもしれない)。
 
 ∧∧
(‥ )つまり現状、カメはトカゲと
\–   ワニのどっちに近いのか?
     それが争点だった
     そういう理解で良いですかね
 
  (‥ )化石からするとトカゲ
      ではないか?
      解剖学的な特徴などから
      するとワニではないか?
      遺伝子はどっちも支持して
      いて、でもワニ優勢、
      そんな感じかな。
 
 だが、いずれにせよ、原始的な爬虫類という説は最近では下火であったと思う。
 
 実際、理研のプレスリリース
 
 =>ゲノム解読から明らかになったカメの進化 | 理化学研究所
 
 でも
 
 これは、カメがトカゲやヘビに近いなどの諸説を覆し,....
 
 と書いてあるから、そこんところはちゃんと把握している様子。
 
 まあ、そりゃあ当たり前なのだ。そもそも以上の論文には先に上げたような論文がちゃんと引用されているんだから。カメの起源を扱った論文に、最近の動向のひとつであるカメは鱗竜形類説を取り上げないなんてことはない。
 
 *論文自体はこちらを確認のこと=>the draft genomes of soft-shell turtle and green sea turtle - Google 検索
 
 さて? すると日系サイエンスの文中にあった、古生物学者が唱えてきた「カメは原始的な爬虫類である」とする起源説に修正が必要、とはなんだろう?
 
 
 ∧∧
( ‥)嘘ではないんですよね
 
  (‥ )うん、嘘ではないねえ。
 
 ただ、正しいと言えるかといったら、さて、どうだろうか?
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、分かりやすいかも
\–   ですね
 
  (‥ )まあ、分かりやすい、
      かもね
 
 
 

2013年7月6日土曜日

人格否定って

 
 
 ∧∧
(‥ )どう思います?
\– 
 
  (‥ )議論の時に相手を
      人格否定するっていうのは
      擬人化だと思うけどな。
 
 ∧∧
( ‥)人間を擬人化、ですか
 
  (‥ )対象に対して仮想的な
      人格を与えて、それを
      攻撃すれば
      議論において勝利を
      納める事が出来る。
 
 病気を引き起こすのは悪魔の仕業で、それらを倒せば病気は直る。
 
 そう言っているのと何が違う?
 
 ∧∧
(‥ )まあ、あなたがた
\–   裸のお猿さんは擬人化が
     大好きですからね
 
  (‥ )なんにでも神や霊という
      人格を与えるわけだろ?
      人間にだけ与えないという
      理由はどこにもないよね。
 
 そして結果も似たようなものなのだ。雷を擬人化して雷神様相手にくわばらくわばら、と言っても効果がないように、人格否定をしても議論の妥当性に効果はない。
 
 ∧∧
( ‥)つまり人格否定とは
    オカルト
 
  (‥ )そういうことだろ。
 
 ∧∧
( ‥)道徳や倫理は抜きにして
    人格否定の何がいけないの
    でしょうね
 
  (‥ )人間であることが罪だな。
 
 
 人間をやめよ。可能な限り、人間としての部分を希釈せよ。妥当性を追求する時、人間であることは罪である。
 
 
 
 
 

砂はいつでも流砂になるわけではない 

 
 
 ∧∧
(‥ )自民出馬の
\–   ブラック企業の社長さん
     嫌われてますねえ。
 
  (‥ )あいつを落とすには
      どうするか?
      民主党は論外だから
      自民党のあの人に入れよう
      そういう主張とか色々
      あるみたいだな
 
 *一応、ワタミ会長(元)なんだけども、ここでは社長で通す。なお、社長の読み方は”しゃちょさん”で。
 
 
 まあ、いよいよとなったら民主にでもいれればいいんじゃねえの?
 
 ∧∧
( ‥)...めちゃくちゃどころか
    売国奴のレッテルを
    貼られた政党にですか?
 
  (‥ )与党にならなきゃ
      まだしも無害に近いべ
      無害にならないのが
      悲しいとこだがな。
 
 ∧∧
( ‥)なに? 気に入らないから
    売国奴に投票しちゃうぞ
    戦略?
 
  ( ‥)人質というか脅迫だよな
      いやがらせだよね。
 
 まあ、もちろん、そんなことにはならんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)社長さんは老人には人気が
    あるだろうし、じじばばは
    無批判に投票するだろう、
    それがあなたの見解ですね。
 
  ( ‥)どうせ時代遅れの
    –□ お馬鹿さんたちだもの、
       頑張るとか、
       仕事の幸福とか、
       そういうくだらん
       理念に転がる連中さ。
 
 あんな連中を騙すなぞ雑作もない。
 
 ∧∧
(‥ )...と言っていますが、
\–   あなたのそういう見方って
     この前の選挙で大ハズレ
     しましたよね
 
  (‥ )ああ、未来の党のことね
 
 これ=>hilihiliのhilihili: パペットマスターのご帰還?
 
 未来の党、2012年師走の選挙前にあわただしく結成された政党。立案者は表に出ることなく、いわば院政を敷き、表看板になる人を党首にすえて、原発0をうたい文句に選挙を戦う。
 
 予測するに、
 
 原発はんたーいと言っている連中の票を集めて手駒をそれなりな数当選させる。古巣であり、事実上追い出された民主党は、おそらく今度の選挙で壊滅状態に陥り、議席を減らすだろう。そこで連立を持ちかければ、あるいは二党合同、最大派閥になることすら可能だろう。そこまで都合良くいくかどうかはともかく、まずは種火が必要だ。そのためには原発0なんておめでたいことも言うさ。それを真に受けた連中も次の選挙まで覚えちゃいまい。そもそも真に受けた奴がアホなのだ。仲間にもそれを信じてる奴がいるみたいだが、いざとなれば切って捨ててしまえば良い。政治は当選しなければ、手駒がなければ政策も実行できないのだからな。そのためにはあらゆる手段を取るべし。ぶーふふふふふふー。
 
 ∧∧
( ‥)とっいうあなたの見解は
    大ハズレで...って、
    このぶーふふふふーって
    何よ
 
  ( ‥)まあ、そのおいちゃんの
      脳内アテレコでね。
 
 ∧∧
( ‥)黒幕と言っちゃいけないけど
    黒幕だった小沢さんに
    勝手なアテレコするなって
    怒られるよ
 
  ( ‥)個人的にはあの人が
    –□ 徒手空拳から
       成り上がるところ
       見たかったのだけどな
 
 実際には、こうなった=>hilihiliのhilihili: 帰還ならずか
 
 未来の党はほぼ壊滅。
 
 そしてわずか11日後には分裂を表明=>hilihiliのhilihili: 時流をつかみ損ねるとはこういうことか
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたの予測は大ハズレ
    ですよ
 
  (‥ )とはいえ、今回の
      社長さんは当選すると
      予測するし、それは
      まず確実だと思うけどね
 
 ∧∧
(‥ )個人的にはハズレることを
\–   祈りますけどね
 
  (‥ )まあ、社員を偶発的という
      よりも積極的に過労死
      させるような組織を
      作ったと評価される人は、
      当選するべきではない
      だろうね。
 
 とはいえ、当選するべき、べきじゃない、と関係なく、当選、という現象は発生するんである。
 
 当選するべき、べきじゃない、はそれこそ理念でしかない。そして理念とは、仕事の幸福とか、そんな間抜けなスローガンと同様、すっからかんで空虚なものだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)だから? 中国とか
    外敵がいる状態で
    また与党の手を縛りかねない
    ような政党分布や
    議席数にしてしまえと?
 
  (‥ )まあ、それも一興だな
      安倍さんは前回は
      美しい国という理念で
      政権を失ったけど、
      今回はどうなるか。
      どっちみちそれを
      決めるのは僕らではないな
      砂になったと表現された
      ”有権者の動向”だよ。
      僕らの意思ではない。
 
 普通に考えれば社長さんは当選するんだろ。しかし、たかだか一期目の議員でしかない。何も出来ずに人生が詰むだろう。安倍首相がいくら若いとはいっても、やはり40代以上だ。経験はあるけどすでに時代遅れになっている。それでも光るところがあるとしたら、実務が出来るうんぬんもさることながら、反対者がもっと時代錯誤だからだろう。しかし、人生すべてをかけてかなう願いがひとつなら、まあ、そんな大層なことはできまい。それでも出来ることを堅実に出来てしまうところが評価されるし、そこに付け加えて、何か一つでも良いことがあればそれで充分なのだ。全体として評価が赤字になるか、黒字になるか。それが現実ってもんでしょう。
 
 ∧∧
( ‥)とはいえ、中曽根さんが
    言うように、有権者は砂に
    なりました
 
  (‥ )さて、どうなるかな?
      砂はいつでも流砂に
      なるわけじゃないからね。
      予測は大体立つものさ。
 
 とはいえ、本当に砂になったというのなら、一気に、あるいは局地的に流動化することはあり得る。その時、呑まれるのは誰か、ということが問題になるんだろう。
 
 
 
 

2013年7月5日金曜日

漫画のことは笑えないでしょう

 
 
 ( ‥)こんなお話、リアルじゃない
   –□ そう突っ込みを入れる
      人がいるよな
 
 ∧∧
( ‥)いますね
 
 
 
 こんな物語や漫画やラノベを読んでいるから若者が馬鹿になる。さらに踏み込んで、そう主張する人もいる。
 
 だが一方ではこんな意見もしばしばまかり通っている。
 
 あの政治家は人気がある。防衛をしきりに口にする。軍国主義者だ、放っておけばヒトラーのように野望で戦端を開くだろう。
 
  
  (‥ )WW1以後のドイツは
      それはもうひどい有様で
      敗戦自体、強いリーダーが
      不在だったから、そう
      言われたらしい。

 ∧∧
( ‥)もともとドイツって地方色が
    強いですからね。
    神聖ローマ帝国も結局、
    ばらばらなままでしたし。
    プロイセン王国によって
    統一されたのは
    19世紀後半だし、
    それもわずか2代で終了
 
 そして貧困、失業、戦勝国の理不尽な要求。領土の割譲。賠償目当ての不当な占領。天文学的なインフレ。
 
 いやその、これで戦争が起こらない方がどうかしている。
 
 ∧∧
( ‥)戦争するとなると、
    リーダーが必要ですね。
    それも必然的に
    分裂気味の国土を
    統一する強いリーダーで
    なくてはならない。
 
  (‥ )ヒトラーが国を騙した
      というよりは、
      国が望んだ時に
      たまたま白羽の矢が
      立ったのがヒトラーだった
      そう考えるべきだろうな。
 
 だからタイムマシンでヒトラーを子供の頃に暗殺しても、強いリーダーは出るだろうし、独裁者になるかどうかは知らないが強権を発動するだろうし、WW2は当然起こるだろう。
 
 ∧∧
( ‥)ただ、ヒトラーさんじゃ
    ないと毛色は違った
    でしょうね
 
  (‥ )ナチスも強制収容所も
      あるけども、
      ガス室はないし、
      SSもいないし、
      二正面作戦もしなかった
      かもしれない。
 
 ようするにこれはおおむね、以前書いたこれの続きでもあるけど=>hilihiliのhilihili: 金勘定をしてなくね?
 
 ∧∧
( ‥)つまり、世界の有様を
    決定するのは悪や正義ではなく
    金とか衣食住とか工業力、
    経済といった力であると
 
  (‥ )人気があるから
      ポピュリズムだ、
      独裁だ、
      軍国主義だ、
      野望だ、戦争だ、って
      リアリティーが欠片も
      ないよね?
 
 ∧∧
( ‥)漫画と同じではないかと
 
  (‥ )たわいもない話だと
      思わないかね。
 
 まあ、確かに、漫画は一般向けの娯楽で、たわいもないものだ。悪い魔法使いがいて、それを正義の熱血漢な若者が倒すのだ。
 
 自称賢い人は一般向けの娯楽をバカにするが、一般向けである以上、それは私たち自身の鏡に他ならない。
 
 そうであるなら、一般受けする「あの政治家はヒトラーだ!」という誹謗もたわいもないものになるのは必定。
 
 あるいはむしろ漫画以下だとも言える。
 
 ∧∧
( ‥)意外と皆さん、
    リアリティーがない?
 
  (‥ )そう見えるがね。
 
 
 世界を支配するのはこんなスローガンやレッテル貼りではないだろう。世界を動かすのは腹減った、とか、ど田舎でインフラがありません、だの、気候が悪くて農村も集落も国も小さいです、とかそんなことだろう。
 
 実際、漫画には国を支える農村の描写があまりない。それと同様、危機感を煽る言葉には肝心なものが抜け落ちている。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )そういえばドイツは
\–   ゲルマン気質の影響が
     強く残ったので、
     統合できなかった、
     という説明ありましたね
     気候も悪いですし。
 
  (‥ )そうだとすると、
      WW1の敗北、
      独裁者の出現は
      1000年以上前に
      決まっていた、という
      ことになるのよな。 
 

  

 

お客さまのためを考え、親身になって

 
 hilihiliのhilihili: 作り手は客のことなんか考える必要はないの続き
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)結局さ、一番、
      お客のことを考えてる
      作り手って
      詐欺師なんだよね
 
 ∧∧
( ‥)まあ、カモを捕まえなきゃ
    いけませんからね
 
  (‥ )そしてその人の望みを
      与えるのさ。
      それを考えれば
      彼らが法外な対価を
      要求するのは
      当たり前だよね。
 
 望んだものを売ったのだ。対価として、買った者の人生を奪う。それは当然ではないか。
 
 
 
 

2013年7月4日木曜日

作り手は客のことなんか考える必要はない

 
 hilihiliのhilihili: あれから27年が経過した。人生は有限なりの続き
 
 
 作り手は客のことなんか考える必要はない。少なくとも有効な物差しがある場合は。
 
 ∧∧
( ‥)この薬は臨床試験で
  –□ これこれな効果があり、
     副作用は以下以下。
     注意事項はしかじか。
 
  (‥ )でも苦いからこの
  ゜–   薬でいいです
 
 ∧∧
( ‥)...いいけど、こっちを
  –□  呑まないとあんた
      死ぬよ。
 
  (‥ )まあ、有効な物差しが
      あるっていうのは
      こういうことだ。
 
 確かに客の要望なんかどうでもいいのだ。物差しが有効であり、その物差しが妥当である時、物差しに沿って制作し続ければ良い。
 
 買うか買わないか、その結果どうなるのかは客の自由であり責任だ。自由を行使して買わずにいて、結果的に死んでも、お客自身は幸せであった、そういう可能性だってありうる。
 
 買うか買わないか、望むか望まないか。それはすでに物差しによって判断される領域じゃない。それは客が判断することで、その結果どうなろうが、死のうが発狂しようが、トンデモくんになって一生を棒に振ろうがどうでも良いことだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、1粒100万円の
\–   薬じゃ駄目でしょうけどね。
     どうしてもドンブリ一杯
     服用しないといけない
     というのも駄目ですし、
     使用するたびに激痛に
     襲われるのも問題でしょうね
  
  (‥ )物事を規定するのは
      妥当性の物差しだけでなく
      経済とか実用性とかの
      問題もからんでくる、
      そういうことだね。
      あとあれな、薬の例だと
      妥当性がかなり明瞭だけど
      デザインとか漫画だと
      そこんところが
      不明瞭になってくるね。
 
 でも、まあ、デザインでも漫画でも究極的には同じなんだろう。作者がこうでなくちゃいけない。そしてこうなんだ! それを打ち出した時、お客の九割が消えたって別にかまわないんである。
 
 ∧∧
( ‥)それで収入が減ったとしても
 
  (‥ )作品を作り続けられる
      収入さえ確保できていれば
      それで生産し続けられる
      からな。そしてそれは
      それ自身のブランドになる
      まあ、問題ないわけよ。
 
 しかし、それを嫌った彼は言った。作者のことを考えない作家の姿勢は許せないと。
 
 ∧∧
( ‥)でも、物語を書こうとして
     いた彼は、そのまま消えた
 
  ( ‥)まあ、当たり前かもね。
    –□ 彼は物語を書こうとした
       だけど、その主張は
       消費者のものでしか
       なかったからな。
 
 作り手になるべき人が消費者目線なのだもの、そりゃどうにもならんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)こんなのが欲しいなあ、
    これ、売れるんじゃね?
    そういう着眼点は
    必要なんですけどね
 
  (‥ )でもそっから先はもう
      作り手だ。もはや
      消費者足り得ないよ。
 
 消費者目線だなんて、出来もしない事を言うものではない。作り手でありながら自身の消費者目線とやらを信じるだなんて愚かだとしか思えない。
 
 一方、客のことを考えていない! 彼がそう批判した作家は今だに仕事をしていて、宣言通りアニメを作り、デザインまで一新して打って出ている。
 
 ∧∧
(‥ )批判した彼は消えて、
\–   今、何をしている
     でしょう?
 
  (‥ )まあ、おいちゃんよりは
      まっとうな人生を
      歩んでいると思うがね。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはお客目線では
    考えない?
 
  (‥ )考えないなあ。
      考えようが無いし、
      考えちゃいけない
      と思うよ。
 
 実際、お客のことを考えたら、おそらく嘘ばっかり書いていただろう。
 
 ∧∧
( ‥)分かりやすい嘘をね
 
  ( ‥)分かりやすい。それは
      みんなの心理に沿って
      恣意的に組み上げられた
      嘘である、からな。
 
 例えばこう書いたのではないか?
 
 鳥の進化は今、百家争鳴の状態が続いています。次々に羽毛を持つ恐竜が見つかり、鳥と恐竜の境界線があやふやになってきました。始祖鳥が鳥の祖先ではない、という説さえも浮上してきています。鳥の進化の研究は振り出しに戻った状態で、目が離せません。
 
 
 ∧∧
(‥ )ひとつひとつの情報は
\–   多少、事実が入っていますね
  
  (‥ )でも全体としては大嘘だな
      しかも困ったことにな、
      こういうことをまじで
      書くライターがいるからな
 
 あやふやになったのは、お前の理解力だろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたならなんて書きます?
 
  (‥ )ざっくり言うとこんな感じ
      

 
 鳥の進化をめぐる仮説は確かに紆余曲折があった。だが、これは今から30年あまり前に、”実は1世紀前の見解が正しかった。言い換えればここ1世紀の間、私たちが採用していた仮説はただの根拠のない回り道だった。”、ということが分かった。それだけのことだった。
 
 鳥が恐竜であるという見解は確実であったが、データが増えるにつれてさらに堅牢なものとなり、様々あった色々な仮説も急激に収束した。分岐図を見る限り、基本的に、鳥は地上から飛び上がったのだろう。ただ、最後の最後、”自立的な前肢による飛翔”が進化するその過程で、樹上生活という局面があった可能性がある。ただし、これは始祖鳥やミクロラプトルの系統上の位置によって答えがぶれる。現状、このぶれを押さえるにはデータが足りないが、化石記録による解像度の限界にほとんど近いところにまで迫っているようであり、これ以上の確定は少し難しいだろう。
 
 より確かなことを言うにはジュラ紀の化石記録が必要で、現状、それが見つかるまでしばらくは小休止が続くと思われる。多分、10年以上。ともあれ、ここまで進化の詳細な過程が分かってきた例は珍しい。
 
 ∧∧
(‥ )あまり分かりやすいとは
\–   言えませんね
 
   (‥ )だから言い換えて
       しまうとあれなのさ。
 
 お客の都合など知らん。
 
 というか、自分に仕事を持ってくるのは編集者であって、客と言えるのは実は彼らだ。そして本の内容を監督するのは監修者であり、要望を申し述べる研究者たちであって、読者対象は大学生であって、なにより科学の本であるからには科学のルールに従わねばならぬ。
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり物差しがある
 
   ( ‥)買うか買わないか、
     –□ お客の都合なんて
        そんなこと知った
        こっちゃないさ
 
 ∧∧
( ‥)...まあ、それはともかく
    仕事してくださいよ
    これは半年以上先の話
    今は別の仕事をしている
    わけですからね
 
  ( ‥)いやー、今日はまだ
    –□ 稼ぎが0だからねえ
 
 
 
 

あれから27年が経過した。人生は有限なり

 
 ∧∧
( ‥)ようやく1枚完成ですか
 
  ( ‥)2日かかっちまった
    –□ やべーなー
 
 ∧∧
( ‥)...計算や想定によるけど
    あなたの今日の日給は
    3000円という計算だよ?
 
  ( ‥)うほっ! やべーじゃん
    –□
 
 さて
 
 hilihiliのhilihili: 偉大で凍り付いた才能の続き
 
 もうしばらく前だけども、FSSの連載が再開された、という話を聞いた。
 
 FSS
 
 これはなんというか漫画...というか作品と言えばいいか。いわゆる巨大ロボットもので、超絶的な戦闘力を誇るロボットと、それを操る騎士、そして王たちの物語。
 
 ∧∧
( ‥)...まだやっていたの、というか
    作家さんはずーっと
    続けるようなこと言ってたの
    でしたっけね。
 
  ( ‥)確かそんなだな。
    –□ 漫画だけではない、
       アニメや小説で作る場面も
       ありうる、というような
       ことを言っていたと
       記憶している。
 
 自分の仕事柄、あまりうろ覚えで何か書くのは本来良くない、とは思うのだけども、少なくとも記憶ではそんなだ。
 
 実際、去年は劇場アニメになったというから...
 
 ∧∧
(‥ )作家さんが言っていた通り、
\–   ですか。
     もう20年以上前でしょ。
 
  (‥ )連載スタートが確か、
      おいちゃんの
      高校時代だからね。
      27年経っているみたい。
      もうおいらも40越えたし
      掲載自体も8年だか、
      9年ぶりらしいよ。
 
 ∧∧
(‥ )...ああ、でもなんか
\–   メカデザインもメカの名称も
     全部変えたみたいですね。
     これまでの物語はストーリー
     自体は同じだけど、描かれた
     ような光景ではない。
     そういうことになりますね。
 
  (‥ )すごいねえ。
      メカの設定はしばしば
      変えてたらしいけど、
      名称どころか、
      デザインまで一新するとは
      すげえなあ。
 
 基本的に、恐ろしくスリムで複雑で貴族的で、なおかつ美しいデザインになった。賛否はあるけども。
 
 
 ふと、思い出す。これまたうろ覚えだけど。確か、あの作家さん、作品を作るにあたって、イタリアの自動車メーカーのような戦略を、というようなことを言っていなかったっけ。
 
 ∧∧
(‥ )我が社の方針はこうです、
\–   ここは譲りません。
     ついて来れる人だけ
     ついてきてください。
     そんな...感じですかね。
 
  (‥ )うん、そんな記憶。
 
 
 実際、今回のデザイン一新についてネットでの反応は賛否が分かれて、もういやだ、これまで金をつぎ込んだ設定集もプラモデルも全部チャラかよ、と怒りだす人や、これはこれで、と盛り上がる人まで色々。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、怒る人が出るのは
    当然ですが、それでも
    やってしまいます、と。
 
  (‥ )作家さん自身が言っていた
   □–  通りだな。
       まったくぶれてねえ。
       こりゃすげえな。
 
 ∧∧
(‥ )あなたの記憶でも
\–   ずいぶん前ですが、
     あなたのご友人が
     作家さんのそういう姿勢に
     反感を抱いてファンを
     やめましたよね
 
  (‥ )まあ、そのなんだ。
      当時はおいちゃんも
      思ったものよ
      客のことを考えないのは
      どうかなー、
      でも作り手が作って、
      気に入った人が買えば
      それで良いのだから
      筋は通っていると。
 
 ∧∧
( ‥)今は?
 
  (‥ )客なんてどうでもいいから
      作りたいものを作れば
      いいんじゃね?
 
 作ったものが良ければそれで良い。それがどんな基準で良いのかは作るものによるが、買うのは客が自分で判断することだ。
 
 買え、なんて強制することもお願いすることもできない。いや、やってもいいけどもそれこそ筋が違う。
 
 客だってそうだ。作れ、ではない、選んで買えば良いだけの話。買って損をするのも得をするのも、不幸になるのも幸せになるのもそれは客の責任であり、作り手は基準に従っていれば良いだけの話。

 良いものを作るってのはそういうものだ。
 
  
  ( ‥)まあ、本当のことを言えば
      あいつは好きなキャラが
      死んじゃったから作品から
      離れたんだがね。
 
 ∧∧
( ‥)ああそういう人いますね
 
 確か、彼が好きだったのはコーラス三世のファティマだったな。確かにかわいかったよね。
 
 ∧∧
(‥ )その彼ってあれでしょ?
\–   まだパソコン以前の
     ワープロ時代に小説を
     書いてみたり、
     漫画を描いてみたり
     していた人だよね。
 
  (‥ )彼は高校卒業から
      ずっと春休みを
      過ごしていたのよね。
      卒業してぷーたろーに
      なったおいちゃんと
      お互い無職同士、
      一緒にだらだら
      過ごした自堕落な日々
      楽しかったけど、
      中途半端だったな
 
 この話=>hilihiliのhilihili: 春休みを死ぬまで続けたっていいさ、だがしかし
 
 ∧∧
(‥ )客のことを考えろ、と
\–   言っていた彼は飛び立つこと
     かなわず。
 
  (‥ )そして俺がゆくのはこの道
      そう述べていた作家さんは
      言った通り。
      映画を作り、なおかつ
      この期に及んで
      デザイン一新
      賛否が巻き起こるが
      しかし、いささかもぶれず
      やるねえ。
 
 
 20年以上の時間が経過した。確かに、人生は有限だ。これからやり直すことはもうできない。
 
 

2013年7月3日水曜日

偉大で凍り付いた才能

 
 
 先日、片付けものをしていたら古い絵が出てきた。
 
 ∧∧
(‥ )あなたの仕事の初期の絵
□–   ですね
 
   (‥ )ああ、へただな、
       なってないね。
       まるで駄目だな。
 
 もちろん、こういう感想は仕事をやっていれば誰でも当たり前なんだけども。それより意外だったのが。
 
 ∧∧
( ‥)こちらは当時、一緒に仕事を
  –□ していた人のイラストですね
     原画ではなく、コピーですが
 
   (‥ )んんんんんんん....
       こんな絵だったか。
 
 彼はおそろしく絵がうまかった。
 
 ∧∧
( ‥)当時のあなたは彼を見て
    すげー、と思っていた
    ものですよ
 
   ( ‥)それ自体は同じだ
     –□ 今見てもすげーと
        思うからね。
        これを彼は
        さらっと描く。
        病的なほどに
        天性の才能だよね。
        ここまで描ける奴は
        そうはいない。
 
 ただ、改めて見て、んんんん...と思ったのは。
 
 うまいのだけど、このイラスト、いつ、どんな場所で使うわけ? という疑問。
 
 ∧∧
(‥ )リアルイラストでしょ
□–
 
  (‥ )というかね、
      コントラストが
      弱いのだよな。
      あと、少し無駄に
      描き込みすぎだと思う
      その一方では肝心な背景に
      草一本ないのはどうかな
      
 ∧∧
(‥ )もう少し、幾本かだけでも
□–   線をしっかり描けと?
 
  (‥ )人間の認識って漫画を
      読めば分かるけど、
      かなり抽象的だよね?
      わずかあれだけの線で
      色々なことが伝わる。
      実はこれ、深刻な話でな。
      言い換えれば、
      いくら描き込んでも、
      認識の琴線に触れるような
      強い線がないと
      もへーっとした印象に
      なっちまう。
      そういうことだろ?
 
 うまいのになあ。恐るべき才能だと思うのだけども。
 
 ∧∧
(‥ )彼も仕事をこなせば
 □–  そういうことが
     うまくやれるように
     なったのですかね?
 
  (‥ )仕事は数だよ。
      無駄な部分をはぶき、
      手抜きする所は抜き、
      肝心な場所に
      手数を集中投入する。
      こういうことは
      数をこなさないと
      分からんもんだ。
      だけど彼、仕事をほとんど
      しなかったよね。
 
 
 そして事実上、消えた。付き合いはすでに無いし、最後に見た絵はあいかわらずうまいが以前のものと同じだったと思う。まるで凍り付いたままのように。
 
 
 
 
 

現金な話には価値がある

 
 ∧∧
( ‥)なに? また希有壮大な話?
 
  ( ‥)そうだね。
    –□
 
 そういえばあれだ。男ってのは歴史や歴史上の英雄の話をしたがる。しかしそんな話を女の子にまで振るものだから、しばしばひんしゅくを買っている。というか明らかにつまらなそうな表情。
 
 *よっぱらいの上司にローマの話をされて困惑している部下の男、ということもありうるけども、それは置いておく。
 
 
 ∧∧
( ‥)ロマンあふれる話に
    げんなり顔の女の子、
    時々、町中とかで
    見かけますよね
 
  ( ‥)女の子からすれば
    –□ 歴史の話なんて
       自分に対する投資の話
       でもないし、
       即物的でもなければ
       堅実でもないからな
       当然の反応だろう。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 今日は性淘汰がらみで
    男女の戦略と投資と打算の
    違いを話すわけ?
 
  ( ‥)いや、むしろあれよね
 
 
 歴史からロマンを取り除き、金と食い物という打算的で即物的な部分に注目すれば、歴史は現在を理解する物差したりうる。
 
 そういうことなんだろう。
 
 あるいは現在から虚飾や見栄や倫理や道徳やきれいごとを剥ぎ取ってしまえば、歴史を理解する物差しになりうると言うべきか。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? 打算的な世界観で
    何を言いますか?
 
  ( ‥)そうねえ、すごく大雑把に
    –□ 言うとね。
 
 ローマがギリシャを征服できたのは、ローマの人件費が安いから。多分。
 
 ∧∧
( ‥)...計算したの?
 
  ( ‥)いや、これから
    –□ ちょっと先の話に
       なりそう。
 
 ∧∧
( ‥)また、ざっくばらんな
    見当ですね
 
 (‥ )しかしあれよね、
     当時の軍隊は補給が基本的に
     略奪とかだからね。
     人件費が安い国は当然、
     貧しいわけで、貧しい国が
     豊かな国に攻め込んだら
     補給は比較的容易だろ?
     逆ではこうはいかん。
 
 言い換えると、アレクサンダー大王は西へはいかないし、いっても撤退せざるをえない。たとえ、一度として負けなかったとしても。そういうことでもある。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばエペイロス王
\–   ピュロスさんも
     圧倒的な軍勢でローマに
     攻め込んで、結局、
     撤退したんですよね
 
  (‥ )暗示的だろ?
      面白いよね。
      調べてみないと
      分からないけど、論文や
      言及もあるかもしれん。
 
 *注:物事を説明する方法を思いついたー、と思ったら、大概、誰かがやっているものだから、調べるに限る。という意味。
 
 ∧∧
( ‥)歴史のロマンは語るな
    物事を支配する重要な
    因子を把握して計算せよ
 
  (‥ )家計簿はそういう計算では
      ないけども、
      どれが重要な因子か?
      それを見つける役には
      立つだろうな。
 
 ∧∧
( ‥)でっ? これで女の子が
    喜んでくれるわけ?
 
  ( ‥)まさか。これは投資の
    –□ 話でもないし、
       女の子に投資しますよ
       という宣言でもない。
       現金な視点には
       現金なりの重要性がある
       そういうことさ。
 
 ふと、思い出した。学生時代に住んでいたアパートの2階の部屋。下の部屋にはヤンキーのカップルがすんでいた。いや、ヤンキーってわけでもないんだろう。男は真面目に働いている風だった。朝早く出かけて、夜に戻ってくる。厳しいが定時の仕事だ。
 
 ∧∧
(‥ )...でも、あなたのメモリーを
\–   閲覧する限り、二人は
     喧嘩ばかりしてますね
 
  (‥ )ある時、男の怒鳴り声が
      聞こえたな。
      俺が仕事してるんだからさ
      お前は家計簿ぐらい
      つけろよー! 
      ってね。
      なんか怒鳴り声だけど、
      悲壮感があったなあ。
 
 半年程して下の部屋は空き部屋になって次の住人が入った。いつ出て行ったのか、よくわからない。夜だけ音がしたから、女の子の方から先にいなくなったのかもしれない。二人がどうなったのかは謎だ。
 
 
 

2013年7月2日火曜日

政治的品種改良の過程

 
 
 ∧∧
(‥ )例の自民党から出馬予定の
\–   ブラック企業の社長さん
     この人を落選させるには
     どうすれば良いか?
     そういうやり取りがネット
     で目立ってきましたね
 
  (‥ )ああ、政治家を
      品種改良しようという
      動きであるな。
      良いんじゃね?
 
 ∧∧
( ‥)支持政党だから、
    支持政党でないから
    ではなく、個体として
    見るのだと
 
  ( ‥)気に入らない個体の首を
    –□ しめる。そういうごく
       単純な淘汰でも
       何世代か繰り返せば
       効果が出てくるからね
       それで良いだろう。
 
 ∧∧
( ‥)有権者は粘土から砂になった
    中曽根さんがかつて言った
    ことですけども、こういう
    状況をポピュリズムと
    批判する人もいます
 
  ( ‥)いいんだよ。
      僕ら大衆ってのは本来、
      そういうものだ。
      移り気で無造作で単純で、
      そして残忍だ。
      面白半分に政治家を
      殺すのが大衆だ。
      それを忘れちゃいけないな
 
 別に衆愚制でもかまうまい。ましてや今の時代、プロ化が非常に進んでいて、官僚までいるのだ。なんでもかんでも市民が決めて、なんでもかんでも市民が参加した小規模な古代ギリシャ民主制とはわけが違う。衆愚制でもなんでも結構。効果は良くも悪くも緩衝されるだろう。
 
 
 ∧∧
(‥ )日本の総理大臣は
\–   直接選挙ではなくて
     間接選挙で選ばれますしね
 
  (‥ )まあ、それでも民主党の
      時は鳩山、菅って
      大ひんしゅくな総理が
      立っちゃったわけだけど
      あれかねえ、やっぱ
      成り上がり者な政党じゃ
      なにやっても駄目って
      ことかな。
      自分たちのトップすら
      まともに選べないとはね
 
 とはいえ、しかし、あんな二人がトップになってもその最悪の影響を、おそらくは周囲の組織や手続きや事務方が緩衝してのけたのはさすが、としか言い様がない。
 
 
 ∧∧
( ‥)官僚の厚い壁と言いつつ、
    それが緩衝材になって
    くれたのだろうと
 
  ( ‥)官僚機構を悪し様に
    –□ 言う人はいるけども、
       彼らがいたからこそ
       ということもある。
       官僚がいるから改革
       できないんだ、とか
       言うけどもさ、
       会社だって事務を全員
       首にしないだろう?
       そもそも、世の中が
       そんなころころ
       変わってたまるかよ
 
 ∧∧
(‥ )そういえば、ローマは
\–   衆愚制には
     陥りませんでしたよね?
 
  (‥ )一般民衆の代表はいるけど
      権力を持っているのは
      世襲制の元老院だからね。
      衆愚制になりようが
      ないよな。
 
 もちろん、それはそれで別の問題がごろごろ出てくるのだけど、少なくとも、世襲の議員が多ければ、そう簡単には衆愚制にならないのだろう、と検討がつくというもの。
 
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、間接選挙、
    地元と密着したなれ合いの地盤
    簡単には動かせない官僚制度
    これが民主制か?? と
    疑う人はあるけれど、
    それはそれで良い事もあると
 
  ( ‥)そして少なくとも、
      有権者が粘土から砂に
      なったというなら重畳。
      なれ合いの地盤は崩れ
      これからはもう少し
      本気で
      勝負っちゅーことよ。
 
 そういえば、個人的な感想として言うと、小泉さんが改革、この場合は郵政民営化、を打ち出して有権者の票を取った後、安倍さんが美しい国と言った時のどっちらけ感には強烈なものがあって。
 
 ∧∧
( ‥)戦後レジームからの脱却、
    もう冷戦時代じゃないから
    そろそろ現実みましょうよ
    ということなんでしょう
    けどもね
 
  (‥ )でも、美しい国じゃなあ、
      腹いっぱいには
      ならないからねえ。
 
 構造かいかくー、と言うと、なんだか知らんが漁夫の利を得られるかな? と思える余地がある。ようするに金が介在する余地がある。それが搾取する側だろうがなんだろうがそうだ。だが、美しい国では文字通り絵に描いた餅だ。
 
 ちょーっと困るよねえ。あべっち、理想主義者なんだろうけども、理想は食えないですからねえ。
 
 ∧∧
(‥ )その理想が例の社長さんに
\–   出馬を要請してしまった、
     そういうことですかね?
 
  (‥ )まあ、当選するだろうとは
      思うけども、ネットの
      こういう動きを見ると
      さてどうなりますか、だな
 
 もしかしたら理想が再び挫折するかもしれぬ。とはいえ、以前の失策の時は政権を失う結果にまでなったが、今回は1人失う程度で済むんだろう。安いもんと言えば安いもんだ。
 
 ∧∧
( ‥)かくて政治家の品種改良は
    進む
 
  (‥ )じょじょにではあるけどね
      衆愚制を行えば民衆は
      手痛いしっぺ返しをくらう
      例えば民主党の三年間の
      ようにね。
      しかし、そこで学べば良い
      それだけの話。
      そして政治家も大衆と同様
      学ぶのだ。ただし、彼らは
      民主改良される、という
      意味でね。
      
 さてさて、努力すればどうにかなるなんて、バブル以前の老人の妄言は淘汰されうるとして、ではエロ漫画を規制しよう、と言っている連中はどうしたものか。
 
 ∧∧
(‥ )今は民主党にはウンザリで
\–   状況が動いていますから
     そういう声はかき消されて
     いますねえ
 
  (‥ )しまった、と思うその時を
      待つしか無いか。
      民主党を選んでしまった
      あの三年間と同様、
      不愉快な目に会わないと
      人は反応しない。
      これは当然だからね。
     

 
 
 

2013年7月1日月曜日

最後の日まで吠え負ける

 
 丘の上から町の灯を見ていると、丘の下の家にいる犬が吠え始めた。奴が吠えると、近くの切り通しを固めたコンクリートの壁でそれが反響し、1秒程度遅れてこだまとして返ってくる。いつものことである。
 
 ∧∧
(‥ )わんわん吠えると
    わんわんと返ってくる。
    それでまた吠え始めてます
 
  (‥ )あいつ、自分のこだまを
      敵かなんかだと
      思っているのな
 
 相手は自分のこだまだから、自分から吠えるのを止めない限り、”相手”は絶えず吠え返してくることになる。
 
 いつも思うけども、あやつは死ぬ最後の日まで吠え負けた、という思いを抱いて過ごすんだろうか。
 
 
 

2013年6月30日日曜日

定規で測るとこうなりますよ、これが精一杯

 
 
 ∧∧
( ‥)ああ、非常食用のお餅に
    手を出しているわけ
    ですか
 
  (‥ )ん、フライパンを使い
  □φ  弱火であぶり、
      オイスターソースで
      味付けしただけだが、
      なかなかいけるな
 
 ∧∧
(‥ )非常食、買い直しませんと
□□
 
  (‥ )こういうのは定期的に
      消費して更新するべきよ
 
 さて
 
 hilihiliのhilihili: まあ、嘘ではないね。の続き
 
 ∧∧
( ‥)スタンダードでない仮説を
    子供向けの本で紹介する
    べきではない
 
  (‥ )大人向きの本でも紹介する
      べきではないと思うよ。
 
 するにしても、最低限、
 
 こういう異論もありますが、スタンダードな意見はこうです。スタンダードな仮説の長所はこれこれです。一方、短所もあってそれは以下以下です。異説Aはこの短所を救済できます。ただし、その代わりにこれこれな問題点が生じます。それゆえ異説Aは支持されていません。
 
 というように説明するべき。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そうするとページ数が
    すごく必要になりますよね
 
  ( ‥)短いページに詰め込み、
    –□ センセーショナルで
       分かりやすい記事に
       しようと思うと
       こうはならん。
 
 大概は、
 
 スタンダードな仮説を覆す現象Pが発見された。この発見は斬新な異説Aを支持する。異説Aはスタンダードに取って代わるかもしれない!! じゃじゃーん
 
 と恐ろしく簡略化されて書かれるのがオチだ。
 
 ∧∧
(‥ )なにかの発見のたびにそれを
\–   やるから、科学ニュースを
     見ている人は科学理論は
     3年か5年でころころ
     変わると思い込むと。
 
 (‥ )もちろん、実際にはそんな
     ことはないわけよ。
     それを考えると異説を
     積極的に伝えようとするのは
     ライターやジャーナリズム
     としては当然の戦略だけど
     感心できることではないな
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)あーそこでだ、我が身を
    –□ 振り返ればだな
       今、作成中の本では
       チョウチンアンコウの姿を
       性淘汰で説明しようと
       試みていてだな。
 
 だがしかし、困ったことに、そんな理論や論文、実はないんである。
 
 ∧∧
(‥ )2009年のピッチ教授の
\–   著作でも、該当しそうな箇所
     には1977年の論文しか
     引用されていないみたい
     ですね
 
  (‥ )1977年の論文では
      性淘汰に関しては否定的だ
      というか、そもそも
      当時は性淘汰が受容される
      前だったから、否定は
      当然だろうね。
 
 ∧∧
( ‥)でも、そういう論文が
    ないのに、
    チョウチンアンコウとその
    器官を性淘汰で説明する。
    これでは忌むべき俺様理論家と
    同じではないか。
    これではまさにジャーナリズム
    そういう懸念、ですか。
 
 
  ( ‥)だから思い悩んでいた
    –□ わけだけど、
       まー、いいかなー、とね
 
 性淘汰という理論はそこにあり、解釈の枠組み、あるいは検証を行う際のひとつの指針として使われている。これ自体はまぎれもない事実。
 
 ∧∧
( ‥)定規で計測するような
    ものでございますと
 
  (‥ )だからこうよな、
      計測例はありませんが、
      このような時に使用される
      定規で計測すると、こんな
      感じになりそうですよ。
      そう書く分には問題ない
      だろう。
 
 ∧∧
(‥ )一応、この属の場合
\–   厳密な一夫一婦制
     なんですよね
 
  (‥ )最初、それを知った時は
      ああ、だめかなーと
      思ったのだけどね。
      確かに一夫一婦制でも
      性淘汰が進む場合は
      あるんだけどさ。
 
 ∧∧
(‥ )ところが論文を読んでみたら
\–   雌の九割が繁殖できない
     状態であると
 
  (‥ )こうなると、
      いわずもがなだよね。
 
 もちろん、具体的にはどうなんだ、とか、相関関係がある、と言ってよいのか、とか、そういう問題は抜きにして。
 
 *ちなみに、サンプルの数が少なすぎて、しかも標本が色々な場所に分散して所蔵されているので、相関関係うんぬん以前に、調べる事自体難しいと思う。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)ともあれ、
    定規で計測するなら
    こんな感じになりますよ、
    そう断りを入れて説明する
    分には問題ないだろうと。
 
  ( ‥)とはいえ、慎重に
    –□ ならないといかんけどね
 
 
     
   

あれはある日現れたと思うのだけど...

 
 
  ( ‥)...んーーー
    –/
 
 ∧∧
( ‥)なに?
 
 女の子の太ももと股の間に逆三角形の空間ができる。女の子だけにしかできない奇跡の逆三角形。
 
 名称、絶対空域
 
 =>股と太ももの逆三角形の内側空間=絶対空域の写真集 「絶対空域女子」 - アキバBlog
 =>絶対空域 (ぜったいくういき)とは【ピクシブ百科事典】
 
 ∧∧
( ‥)ああ、女の子の骨盤が
    広くて、人の大腿骨は
    まっすぐ下へ、ではなく
    内側に入るように
    向かうから、それで
    出来る隙間ね。
    それが何か?
 
  ( ‥)あれさ、80年代後半以降
    –/ に現れたと記憶して
       いるんだがね。
 
 絶対空域なる名称は、絶対領域以後のものだろうから、名称自体はごく最近なんだろう。初めて聞いたし。そして名称がある以上、もの自体はそれ以前からあった。
 
 あったのだけど、だがしかし、それは80年代後半から90年代の初期に現れたと記憶している。
 
 ∧∧
( ‥)...それまで無かったの?
 
  (‥ )おいちゃんの大学時代の
      後半か、それ以後かな?
      あのあたりの時期に、
      急に女の子がきれいに
      そしてスリムになり
      初めてね。
 
 その時、あれ? なにこれ? 女の子の大腿にこんな隙間あったっけ?? と思った記憶が
 
 ∧∧
( ‥)...エロかった?
 
  (‥ )ああ、そりゃあ...エロい
      ですよ。
 
 ∧∧
( ‥)...でも、それまで
    無かったと
 
  ( ‥)無かったと思うよ
    –□ 現実にも、漫画や
       イラストの表現でも
       無かったよなあ。
 
 ∧∧
( ‥)本当に?
 
  (‥ )隙間自体はあったと
      思う。それを描いた絵も
      ありえるとは思う。
 
 だが、それは大腿骨のライン、と言うよりは付着する筋肉が強調されるというか
 
  ( ‥)なんかな、エロい話で
      こんなことを言うのは
      興ざめなんだが、
      ある時、
      女の子のふとももが
      大腿骨を反映した平行な
      ラインに変わった、
      そう言えばいい?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、それで隙間が広くなり
    なおかつ隙間の意味も
    ただの隙間から
    セックスアピールに変わって、
    ついに名称まで
    つけられるようになったと?
    それってさ、
    ようするに女の子が
    やせたんじゃね?
 
  (‥ )多分、そうだよね、
      ある時期から女の子が
      やせたんだと思う。
      あるいは運動不足で、
      筋肉が少なくなった
      可能性もあるけど、
      状況は近似だよね?
 
 そうだ、記憶するに90年代初頭からじゃなかったろうか、漫画やイラストで、女性のふとももを大腿骨に対して平行なラインで描くようになったのは。それも、ある日、あれ? 女の子にこんな隙間あったっけ? と思ったそれ以後にそういうイラスト、つまり大腿骨と骨盤の配置がより分かるような女の子のイラストが現れた記憶がある。
 
 つまり、当然だが、現実が先でイラストが後だ。
 
 ∧∧
( ‥)...あなたの勘違いかも
    しれませんけどね
 
  ( ‥)でもさ、あのあたりから
    –□ 男女の外見がなにもかも
       変わってきたと
       思うのだよねえ。
 
 ともあれ、
 
 ∧∧
( ‥)もしかしたら、あれは
    無かったかもしれない
 
  ( ‥)皆無ではないだろうけど
    –□ それ以前は意識するような
       ものでは
       なかったはずだけどなあ
 
 事実かどうかはまた別の話として。ともあれ、本当にある時期から出現したのなら、それはかつては無かったのだ。
 
 そう思うと少し感慨深い。
 

 
 
 
 ∧∧
(‥ )それにしても、前のカキコから
\–   えらく話が飛んだね*
 
  (‥ )あー、うーん、ちょっと
      休むね。
     
 
 

まあ、嘘ではないね。

 
 hilihiliのhilihili: 老人になってしまったのでね、老いが怖いのですよの続き
 
 そのライターさんが、子供向きの本の中で、地球には2600万年周期の大量絶滅が起きていること、それはマントルの規則正しく大規模な対流であること、恐竜もそれで衰退していたこと、隕石衝突はそういった滅びの過程にとどめをさしたにすぎないこと。そういう事を書いた時、
 
 
 ∧∧
( ‥)子供向きの本でそういうことを
    彼が書いてしまった時、
    それを見たあなたは、
    こりゃあやべーと
    思ったと
 
 ( ‥)ほとんど支持されていない
   –□ 仮説を幾つもつぎはぎした
      ものだろ? そういう
      ものを子供向きの本で
      書くのは駄目だよね
  
 
 ∧∧
( ‥)...でも、嘘ではない
 
  ( ‥)そりゃご本人が信じて
    –□ いれば、たとえそれが
       まったく支持されて
       いない仮説であっても
       それを紹介すること
       それ自体は、
      ”嘘”、つまりこの場合は
       意図的な虚偽には
       ならないからね。
 
 確かに仮説自体はあるのだ。
 
 大量絶滅は2600万年周期で起きた
 マントルプリュームが引き起こした大量絶滅があるかもしれない
 恐竜は隕石衝突以前にすでに衰退していた
 
 ∧∧
( ‥)単にそれぞれの仮説が
    ほとんど支持されないか、
    根拠が薄いか、
    否定されたか、
    それだけの話ですね
    そういう意味では
    嘘ではない。
 
  (‥ )そういう意味では嘘では
      ない。
      否定された仮説も
      間違いではあるが
      嘘ではないからな。
 
 さらに、これら怪しげな仮説をすべてつなげて物事を統一的に説明してしまう。
 
 それはもはや独自の仮説と言っても良い状態だが、たとえそういうことをしてさえも、それは意図的な虚偽ではないだろう。
 
 ∧∧
( ‥)相互に直接は関連しない
    怪しげな仮説を
    複数、接続したら、
    独自仮説どころか
    怪しさ大爆発では?
 
  (‥ )だからやばいと思うよ。
      困った事に、これは
      知識が多いだけの素人が
      よくやる間違いだがな。
 
 複数の怪しげな仮説の良いとこ取りをして、つなげあわせる。出来上がるものの見た目はいかにももっともらしいが、代入とかそういう正規な手続き抜きで異なる方程式をくっつけたようなもんだ。うまくいくわけがない。
 
 ∧∧
( ‥)でも、嘘ではない
 
  (‥ )意図的な虚偽ではないね
 
 意図的な虚偽ではない。夏休みの宿題をやる時、はちゃめちゃな解き方をしてしまった。結果、その答えが全部間違っていても、それは意図的な虚偽ではない。それは嘘ではない。それは単にお馬鹿なだけだ。
 
 しかし、嘘ではない。
 
 ∧∧
( ‥)でも? それを子供向けの
    本で書いてしまう
    良くないね。
 
  ( ‥)読者は今頃、高校生とか
    –□ 大学生かもな
 
 この話、名前はふせたけどもある編集者に言った時、彼はこう答えた。
 
 ...それをやられたら、もう僕らではどうにもなりません。
 
 ∧∧
( ‥)手厳しい人は言うでしょうね
    それをも見極めるのが
    編集者であると
 
  (‥ )それはそうかもね。
      だが、現実的には無理だ。
      編集者はいわば現場監督だ
      監督するべき業者の
      専門技術のことまで
      把握しきるのは無理だよ
 
 しかも、嘘、ではないのだ。少なくとも本人はそれで良いと思っている。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、UFOの本を書く人も
    トンデモさんも嘘を述べて
    いるわけじゃないですからね
 
  ( ‥)これは正しい、
    –□ そう信じても
       それは正しいことを
       示すわけではない。
       こんなこと誰でも
       知っているはず
       なんだがね。
       意外と忘れるよな。
 
 ∧∧
( ‥)完璧と、思ったテストが
    思っていたより悪い件。
 
  (‥ )人間のほとんど全員は
      そういう苦い経験があると
      思うんだけどね、
      学校を卒業するとなぜかな
      そういう惨めな経験を
      どっかにしまいこむよね。
 
 ああ、社会に出て何十年、これまで生き延びて来れたー、おれ、すげー、そういう成功体験が心を傲慢にするのだろうか?
 
 ∧∧
( ‥)やっぱり、老い?
 
  ( ‥)体力の低下で
    –□ これでいいや、と思う
       いや、
       これでいいのだ、と
       信じ込む。
       慣れ、惰性、怠惰、
       それは確かに老いだね


 

2013年6月29日土曜日

老人になってしまったのでね、老いが怖いのですよ

 
 
 ∧∧
( ‥)あなたは老いをものすごく
    恐怖しますよね
 
  ( ‥)いやな思い出があるのよ
    –□
 
 その人は、ある時、どういうはずみでか地球上では2600万年周期で大量絶滅が起こっている、という仮説を紹介した。
 
 その人は、ある時、どういうはずみでか、白亜紀末期、恐竜絶滅を引き起こしたのは隕石衝突である、というよく言われる仮説。これが実は間違いなのだ! そう考えた。
 
 それからその人は、2600万年周期の絶滅は地球の内部からわき上がる巨大なマントルの流れが引き起こすのではないか? そういう仮説を紹介した。
 
 ∧∧
( ‥)そしてその仮説に夢中に
    なった
 
  ( ‥)色々と理由はあると
    –□ 思うよ。彼の持っていた
       科学観や世界観が
       論理的な整合性と
       決定論的な世界観に
       基づいていたって
       こともあるだろうね
 
 でもまあ、とりあえず、そんなことはどうでもいい。
 
 より注目すべき問題はである。以上のどれも、なにもかも間違い、あるいは全然支持されていない仮説だってことだ。
 
 マントルの巨大な流れはどうもある。だが、それが大量絶滅を引き起こしたと思われる例は、多分、ひとつだけではないか? それでさえ因果関係をはっきり言う事ができない。
 
 恐竜絶滅はメキシコに落下した隕石によるもので決定、終了。確かに異論を唱える研究者はいるけども、その根拠が心霊写真であることは、どういうわけか一般には知られていない。正直言って論文に掲載されたあの心霊写真は衝撃的である。言い換えれば、”恐竜絶滅は隕石じゃない説”を信じている人はあの論文を読んだ事がないのだ。そして以上の彼も論文を読まないで記事を書いたことは明白だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)そして大量絶滅の
    2600万年周期説は
    ぜんぜん支持されてませんと
 
  ( ‥)致命的な問題が
    –□ あるんだよね
       それを書くのは
       次の次の次の本の
       予定だけど
 
 そして考える。彼はこれらの仮説を信じていたか? たぶん、是だろう。
 
 では彼はこれらの論文を読んでいたか? まず間違いなく、否。
 
 もし読んでいたら心霊写真に気づくはずだ。あれを見てしまって、それでもなお支持できる奴はそうはいない。
 
 
 ∧∧
( ‥)...あなたはこれを
   歳のせいだと考えると
 
  ( ‥)ある人は言った、
      彼自身の科学観が
      そもそも間違っていると
 
 まあそういうところもあるんだろう。論理的で無矛盾であれば実験無しでもそれは証明されたのである、そう考える人だった。なれば論理的に整合性がとれている、本人がそう信じればそれで正しいと思えるだろう。少なくとも彼は以上の仮説が論理的だと考えていた。
 
 *ただし、彼は、”論理的に無矛盾である”、ということがなんの意味も持たない、ということは知らなかった。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも? それだけでは
    ないだろうと
 
  (‥ )あの心霊写真を見て、
      それでもなお、これを
      支持します! なんて
      普通いわん。
      だとすると明かよな。
 
 つまり先ほど述べたように、彼は論文を読んでいない。まず間違いない。つまり調べていない。
 
 ∧∧
( ‥)それが歳のせいだと
 
  ( ‥)40越えたからな
    –□ 体力の限界!!
 
 
 例えばどこぞの掲示板で鳥の進化はこう起こったに違いない、と独自理論を申し述べるトンデモ君。困ったことに論の中枢とその根拠に、論文を読んだら絶対しない勘違いが入っている。しかも何年経ってもそれを是正していない。どうも気づいていないらしいし、ロムってる連中も黙って見ているだけだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)論文を読んでいないのは
    明白だと
 
  ( ‥)あれな、natureなんだよ
    –□ 大きな自治体の図書館なら
       入っているんだよな。
 
 ああ、だから丸分かりなんだよね。お前、図書館にいってないだろ? 少なくとも、nature読んでないよね?
 
 
 ∧∧
( ‥)そしてクレーターの一件、
    ですか
 
  ( ‥)月のクレーターと溶岩が
      流れた海、あんなの
      当たり前です、とか
      言ってるんだよな。
 
 当たり前なわけねえだろうが。クレーターなんてあんなばかでっかい構造物、地球だったら浸食が仮に0でも、みんな流れちまうよ。地質学的にはごく短い時間で消えちまう。
 
 ああ、だから分かるぞ? スカンジナビア半島の隆起とマントルの粘性を、お前、知らんだろ? 岩石が流れるってことも、お前分かってないよな? 地質学の教科書を読んでないのは確実だ。あれとあれとこれ、読んでないよね?
 
 ∧∧
( ‥)そして、歳だと
 
  (‥ )理解に加齢臭がするんだ
      俺より年上じゃね?
      と思って尋ねてみたら
      案の定よ。
      
 
 トンデモだ。ああそうなんだろう。だがしかし、それだけか?
 
 歳ではないか?
 
 40越えているもんな?
 
 40歳以上。若いとか言われるが、そんなことはない。体力が歯止めも無く下落し、肉体は崩壊し、代謝が落ちて無駄なデブに成り果てる、ただの老人だ。
 
 ∧∧
( ‥)そしてあなたは恐怖する
    40を越えた今、自分も
    ああなってしまうのでは
    ないかとね。
 
  ( ‥)恐ろしいのだ。
    –□ 体力がなくなり、
       ああ、もうこれでいいや
       そう自分を肯定し、
       この理解が正しい、
       そう満足して歩みを
       止めたらああなるのか
       体力の低下があの結果か
       それを考えると
       怖くてたまらん。
 
 これが運命か。これが老いか。
 
 運命なら甘んじて受け入れるべき。それはそうなんだろう。だがそれでもなお、嫌だ。

 あんな理解の残骸になるのだけはごめんこうむる。
 
 見よ! 分かったなんてただの死体じゃないか。
       
 
 ∧∧
( ‥)では、走り続けるしか
    ありませんね
 
  ( ‥)理解を絶えず破壊する
      これが出来なくなった時、
      死ぬのだな。
      なんか、泣けてくるね。
 
 ∧∧
( ‥)いつ死ぬんですかねえ
 
  ( ‥)嫌な話だけどさ、
      理解が停止しても
      肉体はまだ生きてるんだ
      つまりだよ、
      死んでも死ぬ事ができない
      そういうことだよね。
      それを考えると、
      死ぬのは可能な限り
      遠くで、だな
 

 残りの死体としての人生は、どうしたものかな。
 
 

ああ、老いてるねえ


 
 ( ‥)そうねえ、もしかしたら
   –□ 人間は自分と他人の相違を
      堕落で説明しようとする
      のかもしれないな
 
 ∧∧
( ‥)まあ、あくまであなたの
    思いつきでしかありません
    けどもね
 
 しかし、古今東西、今の若者は...とか、昔は良かった...とか、なんちゃら精神が失われた、こういうことで衰亡を説明したり、社会の変遷を否定的にとらえる意見は多い。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそういう説明には
    否定的であると
 
  (‥ )それって思いの力があれば
      状況を是正できるっていう
      論法だからな。
      念じればスプーンが曲がる
      と言っているのと
      同じだろ?
      ただのオカルトじゃんよ
 
 しかし、ただのオカルトにしてはずいぶん普遍的に出てくる意見だ。
 
 ∧∧
( ‥)いや、その、仮にそれが
    正しいとした場合ですけど、
    ただのオカルトだったら、
    そりゃあ古今東西普遍的に
    出てくるでしょうよ。
 
  ( ‥)それでさ、そこまで普遍的に
      出てくるってのは
      ほぼ唯一の共通項である
      人間の肉体と脳自身に
      原因があるとしか
      思えないんだよね。
 
 昔は良かった、今は駄目だ
 
 これ、若い奴でもこういうことを鵜呑みにして言う奴もいるだろうけども、大部分は年寄りの言い様で、
 
 私の年代は良い、それより若いものは堕落している
 
 であって、これはつまるところ
 
 私の経験は正しい、そうでないから間違っている
 
 ということであって
 
 
 ∧∧
( ‥)加齢と反復による行動の
    強化、だと。
 
  ( ‥)自分が見つけた
    –□ 勝利の方程式は
       いつまでも正しい、
       そう思っているって
       ことだろうな。
       単純に言うと時代錯誤
       なんだけどね。
 
 ∧∧
( ‥)老化?
 
  (‥ )そういうことだろ?
      
 
 

2013年6月28日金曜日

そのカテゴリーは馬鹿げたほどに大きすぎる

 
 
  ( ‥)そうだなあ、ネトウヨ
    –□ とかそういう
       カテゴリーを使うべき
       じゃなかったんだよ
 
 ∧∧
( ‥)ネトウヨ、ネット右翼の略
    見てる限り、”ネット上で
    左翼じゃない意見”を
    述べる人たちの総称、
    って感じですかね。
 
 
 ああいうカテゴリーは使うべきではなかったよな。
 
 ∧∧
( ‥)なぜにそう思う?
 
  (‥ )あれって、
      ”私と違う意見”という
      だけのカテゴリーじゃね?
 
 リベラルな私と違う、それだけのカテゴリーではないか?
 
 
  ( ‥)あとな、私と違う
    –□ 忌まわしき存在、
       劣った連中だ、という
       揶揄とその中身を見ると
       どんな連中がネトウヨ
       という罵声を用いて
       いるのか推論できるのよ
 
 ∧∧
( ‥)昼間っから仕事もしないで
    ネットをしている無職、
    就職できないかわいそうな連中
    不況で追い込まれた愚かな若者
    反知性主義者
    そんな揶揄、でしたっけね
 
 そういうネトウヨ(とかいうあまりに広範で大雑把すぎるカテゴリー)に対する揶揄は、いわば自分を反映している。ようするにこれらを言う人々は自分を以下のように評価しているのではないか?

 ネトウヨと違って
 
 私には知性がある。
 私は就職している。
 私には十分な収入がある。
 私の収入は実力に見合ったものである
 私にはゆえに実力がある
 私は昼間には仕事している
 だから優れた人間は昼間にはネットできないものである
 
 ∧∧
( ‥)これって明らかな見落としが
    ありますよね
 
  ( ‥)企業にいかず、昼間から
    –□ ネットをする。
       フリーの人間、学生、
       無職。確かにそうだろう
 
 でも、忘れてやしませんか? もっと別の人々がいるでしょ。もっと身近で、はるかに数が多い人たちが。
 
 ∧∧
( ‥)ごく身近にいるのに、
    そういう人たちのことを
    忘れている?
 
  ( ‥)だからさ、ネトウヨと
    –□ いう言葉、
       彼らは反知性主義だ
       若者は貧乏で愚かだ、
       いう評価を見ると、
       思っちゃうんだよね。
 
 こういう無駄な上から目線って、典型的な中年男性の発想じゃね? と
 
 ∧∧
( ‥)ああ、家に帰ってきても
    家族に文句しかいえない
    一家の大黒柱というより
    実は家族を軽蔑している
    そういう悪い例な人々を
    あなたは想定している
    わけね。
 
  (‥ )人間はなあ、これまでの
      成果は自分の能力の
      反映だと勘違いする。
      どうしてもそう思って
      しまうんだ。
 
 
 だが、そんなもの、本当に実力だったんだろうか? 右肩上がりの成長は単なるエスカレーターではなかったか?
 
 今の収入、今の地位、これまでつちかった知識の蓄積
 
 それらは本当に自分の偉大さを反映したものか?
 
 ∧∧
( ‥)違うだろうと。
 
  ( ‥)ただのファンタジーだろ
    –□
 
 二羽のハトがいるとする。それぞれにレバーを割り当てる。どちらもレバーを押すと餌が出るように作ったとする。しかし片方のレバーは押せば押す程、餌が多く出るように出来ているとする。もしハトに人間のような”知能”があれば、そのレバーに当たったハトは、ああ、これは俺様の実力なのだ、と思うのではなかろうか?
 
 ∧∧
( ‥)しかしもう片方はいくら
    押しても餌があまり出ない。
    そのハトを見た、最初の
    ハトはどう思うか?
    ですか
 
  (‥ )もし、ハトに知性があったら
      押せば押す程、餌が出る
      レバーに行き当たったハトは
      そうでないレバーを
      割り当てられたハトのところを
      こいつは自分よりも劣った
      存在である、そう思い込むの
      ではないか?
 
 幸い、ハトにこんな”知性”はないかもしれないが、人間にはどうもあるらしい。
 
 ∧∧
( ‥)高度経済成長とバブルを
    支えた俺様の実力すげー
 
  ( ‥)全部ファンタジーだったら
    –□ どうしたもんだろうね
 
 
 ネトウヨ、というカテゴリーは使うべきではなかった。そうではないか?
 
 不況で苦しみ、反知性主義に走った愚かで哀れな若者たち。そういう風な言葉が出てくる時点で、どんな立場で、いかなる実力か透けて見えてしまわないか。
 
 
 ∧∧
(‥ )まあ、何事もそうですけど
\–   個別な事例とその妥当性を
     個々に論じた方が
     よろしいのは確実でしょうね
 
  (‥ )だからネトウヨとか
      ああいう馬鹿でか過ぎる
      カテゴリーはいかんのよ
      若者だの反知性主義だのも
      駄目だな。馬鹿げたほどに
      くくりがでかすぎる。
 
 たぶん、画素がでかすぎて、論じれば論じる程、風景を恣意的に構築するのと同じことになるだろう。
 
 
 

望ましい自己崩壊に体力を投入する

 
 
 ああ、おかしいな、なんか疲れた。変だな。どうしちゃったんだろう。集中力もないし。なんか、駄目だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)...さっき、走ったからじゃね?
 
  (‥;)おおっ!!
 
 確かに多分、そんな気がする
 
 
 ∧∧
( ‥)たぶんじゃねーだろ
 
  ( ‥)体力がすぐに
    –□ 回復しないのな
       困ったもんだね
 
 ∧∧
( ‥)体力を維持しないと
     仕事をこなせなくなる
 
  ( ‥)さりとて
    –□ 体力維持のために
       運動すると疲れて
       仕事の効率が落ちる
       体力に余力がないって
       こういうことだな
       やれやれだね。
 
 ∧∧
( ‥)歳を取るって困った
    ものですね
 
  (‥ )短期的には運動よりも
      仕事優先だが、
      半年、いや三ヶ月以上の
      時間で考えると
      運動で仕事を犠牲にするも
      止む無しだね。
 
 体力がなくなると
 
 文字を読まない、考えることに投資しない、すぐに分かったと思い込む、リサーチが安易になる、例えばひとつの事柄に関してネットの検索を3時間以上かけなくなる、本を読まない、論文を読まない、辞書を引かない、図書館にいかない、英語を読まない、教科書を読み直さない、標本を見ない、観察しない、自分と自分の理解を疑わない。
 
 ∧∧
( ‥)トンデモさんになりますよ、と
 
  ( ‥)物書きとか40代から
    –□ 駄目になるっぽいからね
 
 いや、考えてみれば全員そうか。会社員とか公務員が一見するとそうは見えないのは、組織内ゆえに彼らが最前線から管理職にまわるからだった。
 
 
 ∧∧
( ‥)フリーだと直に影響が出るから
    40代から破滅していく
    その過程が顕著に
    見えるだけなのだと
 
  (‥ )さらにいやな話なんだけどさ
      体力の衰えを肉体と脳は
      認識しているのに、
      心がなあ、嘘つくんだよね
 
 心ってのは脳という実体の影みたいなものなくせに、脳の演算を反映しているだけのはずだのに、しばしば自分に嘘をつきやがる。自分の心が一番信用ならん。自分に真っ先に嘘をつくのは、実はこいつだ。身近すぎるのであまりにも危険すぎる。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)努力したからこれで良いはずだ
    良いことなのだから良いはずだ
    成果が出るはずなので
    待てば出るはずだ
    今までこれでよかったのだから
    これで良いはずだ
 
  (‥ )だのにそうならないのは
      あいつが悪い、
      努力しない奴が悪い、
      俺を理解できない
      お前が悪い、
      こんなことも分からない
      馬鹿だらけの世間が悪い
      こんな世間を俺が
      変えてやる。
 
 いやあ、本当はそうじゃないんじゃね?
 
 もう一度やり直す体力がないから面倒くさいという言い訳を使いましょう。
 調べる体力がないから決めつけちゃいましょう。
 状況が変わっているかもしれないけど、使い古した方程式を使いましょう。
 うまくいかないのは全部他人のせいにしちゃいましょう。
 だって、自分の責任にしたら、自分を見つめ直さなくちゃいけないし...
 
 ∧∧
( ‥)そんなことしたが最後、
    自分をもう一度再調整するか
    作り直さなくちゃいけません
 
  ( ‥)そんな体力、40過ぎた
      奴に残ってなどいない
      からな。
 
 
 それでもなお、この状況に否と言うなれば、やるしかあるまい。望ましい形態への崩壊を。
 
 
 ∧∧
( ‥)再調整など夢のまた夢
    もはや老いて
    残骸にしかなれず、
    しかも望ましい残骸に
    崩壊することですら
    膨大な体力が必要だ。
 
  (‥ )自己の崩壊は阻止できない
      遅らせるのが精一杯。
      30過ぎた時点で、
      人間に出来ることは
      残骸になることだけだ。
      そうではないか?
      あるべき残骸になるか
      あるいは
      忌まわしき残骸に
      成り果てるか?
      選択肢は二つしか
      残っておらん。
 
 
 自分の崩壊をあるべき崩壊へと導く。
 
 なればそのためにこそ、残されたすべての体力を投入するべき。
 
 そして自分を愛するな。自分を愛すると望ましい崩壊が起きなくなる。
 
 
 
 

2013年6月27日木曜日

無駄の誇示

 
 
 昔のおたくはなんでも知っていた。でも今のおたくは何も知らない。
 
 この一文は
 
 ∧∧
( ‥)あなたにとっては
    ショッキングであったと
 
  ( ‥)どういう文脈で言われたか
    –□ それにもよるが、
       ぎょっとさせられる
       言葉だよね。
       これは情報の量を
       誇るのみで
       情報の妥当性をどう
       計測するのか?
       それに関する価値観が
       まるで見当たらない。
 
 ∧∧
( ‥)妥当性と、それを計測する
    方法論についてはすでに
    解決済みだと思っているの
    ではないですかね?
 
  (‥ )おそらくそうだろうな
      そして、それは今も昔も
      共通だと思っている。
      そういうことだろう。
 
 さもなければ、昔と今を比較した時、多さで勝負をかけたりはしない。
 
 あるいはこう。
 
 情報の解析手段は分かっているのだから、情報を多くすれば問題は解決できる。つまり知っている情報が多ければ多いほど良い。
 
 ということなのだろう。
 
 これは、言い換えれば、情報の量に比較した時、解析手段の重要性は極めて低い、ということなんだろう。少なくとも、解析手段は取るに足らないもの、あるいは解決済みだと(無自覚にせよ)思っていないと、こんな比較は出てこない。
 
 
 ∧∧
( ‥)さもなければ
    知っている、
    知っていない、
    これを重大な争点とは
    しないだろうと
 
  ( ‥)だがまず残念なことに
    –□ 情報が多ければ
       多いほど良い、
       これは実は
       誰も信じていないの
       だよね。
 
 その子を口説く時に相手の指のしわの数を考慮する者はいない。
 
 あるいは例えばこう。
 
 砂場の砂粒のすべての形状。これを全部データ化したら膨大な情報が得られる。
 
 ∧∧
( ‥)でも、普通はそんなこと
    しませんよ、と。
    やるにしても少数を
    サンプルにするだけで
    十分でしょうしね。
  
  (‥ )前、なんかあったよね
      粒子を球体として記述すると
      山が再現できない。でも、
      粒子が角張っているとして
      記述すれば山を再現できる。
 
 ∧∧
( ‥)言い換えれば、角張っている、
    それが分かっていれば十分
    なんであると。
 
  ( ‥)つまりそれ以上の情報は
    –□ すでに余計なんだよな。
       個々の砂粒の形状まで
       知る必要はない。
 
 こんなことは誰でも分かっている。
 
 ということは
 
 ∧∧
( ‥)誰でも情報は等価でないこと
    重みは同じでないこと、
    これはもう全員知っている
 
  (‥ )このように多ければ良い、
      それはすでに間違いだ。
 
 ∧∧
( ‥)でも人によっては言うでしょう
    すでに無自覚に重みを
    判定できているのなら、
    集めた情報はすでに価値ある
    ものなはずだ。
 
  (‥ )ならば量が多い方がよい
      はずだ、とね。
      それも間違いなんだよな。
 
 例えば、分岐学的、あるいは最節約的に言うと、系統解析において使えるのは派生的かつ、共有されているものだけだ。それ以外の情報は使えない。このことで、専門家でも素人でも、大混乱が起きた。これを不服とする意見を吹聴した本や記事は幾らもある。
 
  
 ∧∧
(‥ )つまり解析手段に沿った
\–   重要で意味ある情報を
     チョイスしなければ
      ならない。
 
  (‥ )その要求に人は戸惑う。
      つまり、解析手段について
      みんな無自覚なんだ。
      しかし情報は解析手段に
      応じて集めないといけない
      それを考えると、冒頭の
      言葉はやはり
      ショッキングだよ
 
 解析手段を申し述べていないにもかかわらず、質ではなく量しか述べていない。それはなんの意味もない、ということを言っているだけ、ではないのか?
 
 ∧∧
( ‥)意味もないことを全力で
    する、それがオタクだ、とも
    言えそうですけども。
 
 ( ‥)それだと、
     俺は無駄なことを
     これだけしている
     だから偉いのだ、
     という誇示でしかないのよな
 
 確かに、その場合だと、量しか誇るものがないんである。
 
 ∧∧
( ‥)整合的?
 
  (‥ )整合的だね。
 
 
 
 
 

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